映画監督の園子温氏(60)が、女優らに対し性的関係を強要したなどと報じた「週刊女性」とウェブサイトの発行元の主婦と生活社を、損害賠償と謝罪広告、インターネット上の記事を求めて提訴した。19日に公式サイトで明かした。

「今後、この裁判の中で、記事の内容が事実でないことを明らかにして参りたいと考えております。この度は多大なるご心配とご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございません」直筆の署名を添えた文書を公表した。

「♯MeToo」運動が起きたハリウッドから数年遅れたものの、日本の映画界も大きく揺れている。映画監督や俳優の榊英雄氏や、俳優の木下ほうからが次々と女優らに告発され、映画公開が中止になったり、出演取り止めとなっている。

 この一連の流れで園氏も先月に報じられたのだが、その時から「事実と異なる点が多く」と否定し、法的措置をにおわせていた。「提訴したのは第一に自身の名誉を取り戻したいから。このままでは映画監督としての活動もままならない」(映画関係者)

 園氏は映画だけではなく、来年放送予定のWOWOWドラマも手掛けている。東出昌大が主演の注目作だ。すでに撮影はほとんどが終了しており、残すは編集作業だけという状況だ。

「汚名を返上しない限り、WOWOWドラマも放送できなくなる可能性があります。俳優だったら出演シーンのカットで対処できるが、監督となれば全てのシーンに携わっており、そうはいかない。今後のことを考えると記事が事実と違うということを公に認めさせなければならない」(前同)

 裁判の行方が注目されている。