「左翼・中田」を再び見る日が来るのか。巨人の中田翔内野手(33)が21日に行われた阪神戦(甲子園)の試合前練習中に、左翼の守備練習を行った。

 球界屈指の名一塁手として名高い中田だが、日本ハム在籍時の2013年には外野手としてもベストナインを獲得。公式戦としては18年5月9日のオリックス戦(京セラ)以来外野守備には就いていないものの、この日は元木ヘッドから左翼での外野ノックを受けると、軽快な動きで白球を追いかけ続けていた。

 約4年ぶりの「左翼・中田」復活はあるのか――。原監督は「そうですね。まあ幅広く、彼は外野経験もあるし。そういう部分で、いろいろな意味合いの中でね」と今後の外野起用の可能性を示唆。週明けから指名打者制を利用できる交流戦が始まることもあり、中田の起用法次第ではチームにとっては戦略の幅も広がる事は間違いない。

 戦略面以外にもメリットはある。現在、チームでは新助っ人のウォーカーが左翼を守っているものの、その守備力は成長途上の段階。既に球界内からも「中田も当初は外野守備に苦労した。あの時の経験を伝える役割を担えば、周囲にも大きなメリットが生まれますよ」との声も出ており、中田が左翼守備の感覚を取り戻せば、その価値はより高まっていきそうだ。