大ベテランは何を思ったのか…。ノアの21日・大田区総合体育館大会で、〝プロレスリングマスター〟こと武藤敬司(59)が4か月ぶりのリングに上がったが、万全の復帰とはならなかった。

 武藤は1月16日仙台大会出場を最後に「左股関節唇損傷」で欠場していた。しかし、復帰戦のこの日は丸藤正道、小島聡と組んで、GHCヘビー級王者・潮崎豪、清宮海斗、田中将斗組と対戦。敵軍に連続でドラゴンスクリューを決め、潮崎に閃光魔術弾を打ち抜くなど得意技は見せたが、さすがに動きにキレを欠く。ドラゴンスクリューは清宮に2度踏ん張られ、腕十字とダブルアームロックで切り返される場面もあった。

 最後も小島が潮崎のラリアートに屈し、復帰戦を白星で飾れず。試合後は浮かぬ表情で「相手の技どうこうじゃなくて、自分の技を仕掛ける時に(股関節に)痛みが走ったりするから。気持ちが落ちるよ」として舌打ち。さらに「今はあんまりしゃべりたくないっていうか。近々…近々に、報告することがあります。以上」としてコメントスペースを後にした。思い通りいかなかった復帰戦を終えて、大ベテランが感じた思いとは…。〝報告〟の詳細が気になるところだ。

 一方、4団体合同興行「サイバーファイトフェスティバル」(6月12日、さいたまスーパーアリーナ)でベルトをかけて迎え撃つ小島を直接下した潮崎は「ラリアートでは負けたくない。そういう気持ちはあるよ。俺は常に挑戦者の気持ちで戦っているから」と力を込めた。