歌手小林幸子(68)が23日、都内のホテルで「ウクライナを激励する集い」に出席した。芸能関係者から集めた義援金を、日本に住むウクライナの民族楽器バンドゥーラ奏者のカテリーナ(36)らウクライナ関係者に贈呈した。

小林は「戦争が始まってから、毎日のニュースを見ては心を痛めていました。何か役に立つことができないかと考えていたところ、故郷・新潟の越後雪椿産業から声をかけていただきました。この戦争が1日も早く終わることを願うばかりです」と話した。

カテリーナは来日14年。母マリヤさん(68)は、ロシアからの軍事侵攻を受けるウクライナの首都キーウに1人で住んでいたが、脱出して3月に2週間かけて日本へと避難してきた。

バンドゥーラを弾きながら「翼をください」「ウクライナ第2国家」などを披露したカテリーナは「ウクライナはすごく大変ですが、日本の皆さんに支援していただいて心から感謝しています。ママが日本に来て2カ月。コンサートに帯同して、日本のいろいろなところで支援してもらって、ママも感謝しています。命を助けられて、少しずつ明るくなってきたので、落ち着いて幸せな生活を送れるように頑張ります」と話した。

マリヤさんもウクライナの民謡を披露して大きな拍手を浴びた。「私が愛するウクライナのことを話します。私は今、日本で安全な暮らしをしています。私を日本に呼んでくれた娘と、許可してくれた日本に感謝しています。でも、ウクライナには友達も家族も残っているので心を痛めています。日本のような友人がいるので、戦争が終わるのを早く終わるのを信じています」と話した。

セルギー・コルンスキー駐日ウクライナ大使は「この3カ月で世界が大きく変わった。時間の流れは早い。ロシアがウクライナに侵攻した時は、ウクライナをロシアに取り返そうと思っていたと思います。でも、今はウクライナは日本をはじめとする西側の国々のおかげで成功しています。ウクライナは日本の人々に深く感謝しています。お金は避難している人がウクライナに戻れるように使います。これからの復興もよろしくお願いします」と話した。

この日は200万円が送られた。小林は「今日がスタート、これで終わりじゃない。ずっと継続していきます。戦争が終わっても、復興ということが長く続く。これからもエンターテインメント業界に広く支援を呼びかけていきます」と自身のコンサートでも、ファンに義援金を募っていくことを明かした。そして「ウクライナに平和が戻ったら、ぜひ行ってみたいですね」と話した。