米俳優ジョニー・デップ(58)が、2017年に離婚が成立した元妻で女優のアンバー・ハード(36)を名誉毀損(きそん)で訴えている裁判で、デップの元恋人でスーパーモデルのケイト・モス(48)が、証人として出廷すると米ピープル誌が報じた。

デップは、ハードがワシントン・ポスト紙に掲載された寄稿文の中で自らをDV被害者であるとつづったことに対し、自身の名誉が傷つけられ、仕事を奪われたとして5000万ドル(約65億円)の損害賠償を求める訴えを起こしている。ピープル誌は関係者の話として、モスは25日の裁判でオンラインビデオで証言する予定だと伝えている。

ハードは今月初めに、15年にデップが自身の妹を階段から突き落とそうとしたため、デップの顔面を殴ったことがあったと証言。その際に「ケイト・モスの階段事件が思い出された」と述べていた。

ハードが指摘した階段事件とは90年代に2人が交際してた時に、デップがモスを階段から突き落としたのではないかという疑惑のこと。デップ側の弁護士はハードのこの証言がうそであると証明するため、モスを証人として法廷に呼ぶ機会を得たとガッツポーズをしていたことが伝えられていた。

モスの階段事件は今回の裁判とは直接関係のない話であり、モスから直接「事実ではない」と証言を得ることでデップ側は反撃のチャンスをつかみたい狙いだ。モスの広報担当者からこの件に関して、現時点でまだコメントは出されていない。

デップとモスは4年間の交際で婚約のうわさもあったものの、97年に破局している。泥沼化している裁判で、ついに元恋人まで登場し、過去のうわさの真相が明らかになるのか注目される。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)