ヤクルト・田口麗斗投手(26)が渾身の20球、スーパーリリーフを見せた。

 24日の日本ハム戦(神宮)は1―1のまま延長戦に突入。日本ハムは直後の10回、2安打と1四球で5番手・今野を攻め、無死満塁の絶好の勝ち越し機を作った。

 ヤクルトベンチは絶体絶命のピンチで、17試合連続無失点の田口を投入する。左腕はここで4番・清宮をストレートと外角へ逃げていくスライダーで追い込み、最後は渾身の150キロを真ん中高めへズドン。清宮のバットが空を斬り、神宮のヤクルトファンが沸いた。

 続く万波には1球1球が見応えのある駆け引き。追い込んでからの外角150キロを万波はファウルでカット。バックドアスライダーを見極められてフルカウントとなり、7球目の直球もファウル。そして勝負の8球目、スライダーをすくい上げた打球を遊撃・長岡がジャンピングキャッチで好捕。二走・上川畑は必死に帰塁した。

 二死を奪った田口は3人目の打者・宇佐見に対して3ボール。新庄監督からは、もちろん「打て!」のサインで、148キロを強振される。一塁後方ファウルゾーンに上がってピンチ脱出と思われたが、打球を追ったオスナがブルペンのマウンドに足を取られて捕球はならず。

 命拾いした宇佐見に対して田口はフルカウントまで取り返すと、7球目に投じたのは内角高めボールゾーンへの渾身の148キロ。宇佐見のバットは空を斬り、田口はガッツポーズだ。

 見応え十分の20球に神宮は沸き返り、敵将・新庄監督も拍手で田口の好投を称えていた。