【インディアナ州エバンズビル発】WWEのロウで、ロウ女子王者ビアンカ・ブレアの挑戦者となった〝女帝〟アスカ(40)に、まさかの展開が待っていた。

 先週のロウでアスカは宿敵ベッキー・リンチとの挑戦者決定戦を制し、次回PPV「ヘル・イン・ア・セル(HIAC)」(6月5日=日本時間6日、イリノイ州シカゴ)で王者ビアンカへの挑戦が決定。だが今週のロウで、ベッキーは「アスカはズルをした」と主張し、WWEオフィシャルのアダム・ピアースに再戦をねじ込んだ。これに対しピアースはベッキーが再戦に勝てば、追加で王座戦に出場できると認めてしまった。

 WWEでは恒例の〝ちゃぶ台返し〟により、2週連続でベッキーとメインイベントを戦うことになったアスカは「こいや!こら」とショルダータックルや顔面キックでベッキーを攻め込んだ。中盤にはカウンターのダブルニーからアームバーやスーパープレックスを決めると、ベッキーもディスアーマーで逆襲し白熱の攻防を展開した。

 アスカはエプロンに立ったベッキーにヒップアタックで反撃。さらに場外でエプロンからのスライディングキック、ヒザ蹴りを叩き込むと、ふらついたベッキーはゲスト解説席にいたビアンカのヒザの上に座り込んだ。

 ここで女帝は右ハイキックを放ったが、寸前でベッキーがかわし、ビアンカの顔面に誤爆。戸惑うアスカは、ベッキーから頭を蹴り飛ばされた。もうろうとしたままカウントアウントぎりぎりでリングに滑り込むとベッキーに丸め込まれて、屈辱の3カウントを聞いた。

 ベッキーの勝利で、「HIAC」ではビアンカVSアスカからビアンカ、アスカ、ベッキーによるトリプルスレット王座戦へと変更になった。三つどもえの戦いはアスカ以外の2人で試合が決着する可能性があるだけに、女帝にとって不利な試合形式となったことは明白だ。果たして、〝ちゃぶ台返し〟に負けず、約1年2か月ぶりの同王者となれるか? 注目だ。

 王者ビアンカVSアスカVSベッキーのロウ女子王座トリプルスレット戦が行われる「ヘル・イン・ア・セル」は、日本時間6月6日にWWEネットワークで配信される。