28日夜(日本時間29日午前)に最高賞パルムドールなどが発表されるカンヌ国際映画祭(フランス)で、コンペティション部門に出品された是枝裕和監督の韓国資本作「ベイビー・ブローカー」が同賞の有力候補と目されている。

 映画サイト「ニール・ヤングのフィルム・ラウンジ」に掲載されたオッズで、同作は3番手。ベルギー、フランス、オランダの共同作品「Clоse」が3対1(4・0倍)で最有力視され、パルムドール監督クリスティアン・ムンジウ氏(ルーマニア)の「R.M.N.」が10対3(4・3倍)でこれに次ぐ。「ベイビー・ブローカー」は7対1(8・0倍)。その下に11・0倍の4作品が続く。

 ギャンブル情報サイト「GAMING ZION」は「是枝監督と(デヴィッド)クローネンバーグ監督の最新作が本命グループに含まれる」との記事を掲載。クローネンバーグ監督は「Crimes оf the Future」でコンペに臨む。

 カンヌでは2018年に「万引き家族」がパルムドールに輝いた是枝監督。19年にフランスとの合作「真実」がベネチア国際映画祭でオープニング上映された。携えてカンヌに戻ってきた今作は、いわゆる「赤ちゃんポスト」に預けられた赤ちゃんを巡る人間模様。名優ソン・ガンホ、日本でもおなじみのペ・ドゥナら韓流スターがキャストに名を連ね、日本では6月24日公開される。

 カンヌでのプレミア上映は26日夜(日本時間27日)の予定。ここでの反応も評価を左右しそうだ。