今年創業110周年を迎えた吉本興業の「110周年感謝祭」として、なべおさみ率いる一座の特別公演「吹けば飛ぶよな男だが」(原案・演出なべおさみ、企画協力・山田洋次氏)が、6月11、12日に徳島、18、19日に高知、25、26日に愛媛で開催される。

 なべおさみは「何しろ座長公演は1992年が最後ですから、30年ぶりです。ですから、実際は新喜劇の皆さんのお力を借りて、一丸となった楽しい舞台をお持ちしようと思っています。頑張るぞ!」と話している。

 子息のなべやかんとの舞台初共演も注目される。

 なべやかんは「芸歴31年にして父おさみと初舞台になります。ドラマで1度、ビデオ映画でも1度しか共演したことがないのでドキドキです。座長に怒られないかもドキドキします(笑い)。また、自分以外、全員吉本の人というのもドキドキで、これはデビュー当時、大阪心斎橋2丁目劇場に出た時以来です。どちらも楽しみたいと思います」と語る。

 出演は他に末成映黛、青野敏行、新名徹郎、前田まみ、たくませいこ、堀川絵美ら。また、漫才も上演される。

 物語は、日本全国ふらふらと、神出鬼没の風来坊、誰がつけたかこのあだ名「フーセンのなべ」こと〝なべおさみ〟。吹けば飛ぶよな男のごとく、祭囃子に誘われて、今日はココよとやって来た。

 祭りの日、なべが出会った若者は、告白ためらう軟弱男。恋する娘を目の前にし、しどろもどろを繰り返す。なぜなら、この若者の母親と意中の娘の父親は、町一番の犬猿の仲。まさに令和のロミオとジュリエットだ。