「コーネリアス」ことミュージシャンの小山田圭吾(53)が25日、公式サイトで活動再開を発表した。

 小山田は学生時代に、同級生いじめに加担したことを音楽雑誌「ロッキング・オン・ジャパン」(1994年)などで告白。それが昨年7月の東京五輪開幕直前に判明し、開会式の楽曲担当を辞任、活動休止に追い込まれた。

 その小山田が25日、公式サイトで「『FUJI ROCK FESTIVAL 2022』と『SONICMANIA』への出演が決定し、活動を再開させて頂くこととなりましたので、ご報告いたします」と発表。

 続けて「昨夏より活動を自粛するなか、過去の自分の未熟さを猛省すると共に、これからの自分が社会に対してどのように向き合っていくべきか常に考えて参りました」とした上で「今後の音楽活動において、自分にできる精一杯の仕事でお返しできるよう、努力していきたいと思います」と誓った。

 約1年ぶりの活動再開となるが、ネット上を中心に批判は収まっていない。中傷も多く寄せられている。

 他方で小山田をめぐっては、音楽仲間などが昨年時点で復帰を後押ししていた。

 昨年大みそかには映像作家・宇川直宏氏が主催するDOMMUNEで「小山田圭吾氏と出来事の真相」と題したカウントダウンイベントを開催。小山田本人は不在だったが、識者が一連の騒動について議論した。

 同イベントの告知文では「(小山田が)部分的に加担したいじめ行為に関しては、深く反省する必要があると思っている」としながらも「25年にわたって小山田氏はこの件に対する罪悪感を常に抱え、懺悔しつづけ、その気持ちを音楽に反映してきた。またこれまで、何度もこれらの記事に関しての違和感をインタビューなどで語ってきていた。今回、これらのことは全くメディアでは報道されていない」と問題提起。

 放送休止中のEテレ「デザインあ」には、2011年と17年に小山田が状況説明と反省の意を伝え「現在彼はこの状況と真摯に向かい合い、障害児のための活動をサポートしながら、学び続けている」。

 その上で「バッドテイストがトレンドであった90年代の世紀末を共に生き抜いてきた同志として、情報が出揃った今だからこそ、このことを改めて検証し、ともに反省し、現在に反映させる必要があると強く感じるようになった」「小山田圭吾氏は部分的に加害者でもあったが、同時に被害者でもあるのだ」と、つづられている。

 この時のイベントの様子はDOMMUNEのユーチューブチャンネルで公開されている。

 小山田周辺と世間一般の反応に大きな差があるのは、紛れもない事実。小山田は今後の活動でそれを埋めていくしかない。