トンネルの出口はどこか…。巨人の原辰徳監督(63)が2―3で敗れた26日のオリックス戦(東京ドーム)後、不振に苦しむ大城卓三捕手(29)にゲキを飛ばした。

 この日もいいところを見せられなかった。3回の1打席目で見逃し三振に倒れた大城は、2点ビハインドの5回に回ってきた2打席目では一死二塁とチャンスが到来。なんとか快音を響かせたかったが、ここまで好投を続けていた相手先発・山崎福を前に三ゴロに終わり、思わず肩を落とした。

 終わってみれば4打数無安打、直近6試合では19打数2安打の打率1割5厘と長いトンネルから抜け出せずにいる正捕手。25日の試合前練習には、阿部コーチから約2時間に渡る異例の〝超マンツーマンレッスン〟を受け打撃改造に取り組んでいたが、いまだその効果を発揮することはできず…。指揮官も「卓ねぇ…。まあ、彼の場合は守りだけど、やっぱり、バッティングというものがね、なかなかここのところね」と不安げな表情を浮かべた。

 それでも、自らの力で厳しい峠を越えることに期待を寄せる原監督。「ここは自分で超えなきゃいけない所でしょう」と、悩める男にゲキを飛ばした。熱いエールを胸に、もがき苦しみながら光を見いだすことはできるか――。