ボートレース宮島のSG「第49回ボートレースオールスター」は27日、4日間の予選が終了。準優に駒を進める18人が出揃った。

 準優11Rで一発を狙うのが辻栄蔵(47=広島)。4日目は勝負どころでこれ以上ないターンが決まった。準優進出には4着以上が条件となった7Rでは6号艇から大外進入。1Mの旋回態勢に入ったところで内の毒島誠が失速するアクシデント。これをギリギリでかわし切るとバックは前に追い付く勢いで進出。2Mもさばいて2番手を確保した。

「見えたのでどうしようかと思ったが、1Mは避けながら入っていけた。自分でもうまいなと思いましたよ(笑い)」と会心の表情で振り返った。

 今節コンビを組む50号機の2連対率は32%。素性も並程度だが地元の利を生かして見事に引き出している。「宮島は気圧や湿度が大きく影響するんです。今の展示ではペラをやり過ぎたかと思ったけど、本番ではちょうどいい感じだった。準優に入っても乗り心地に関しては引けを取らない。伸びは正直どうかなと思っていたけど、今の感じなら悪くない。こういう調整でいいのかな、と思えた。もう大がかりなことはしません」と調整の方向性も固まった。

 地元で予選突破を果たしノルマ達成。「本当にホっとしている」とプレッシャーからも解放された。「今は風が変わったので放ったけど勘自体は合っている」とスタートに不安はない。昨秋の多摩川チャレンジカップで16年ぶりにタイトルを獲得。華麗な復活を遂げた勝負師が虎視眈々と地元SG優出を狙っている。