オリックスがゲンのいい交流戦で巻き返しをねらっている。27日の中日戦(京セラドーム)は先発・田嶋がビシエドに一発を浴び、守備の乱れもあって1―4で完敗。吉田正をケガで欠く打線は大野雄の前に決定打を欠き、中嶋監督は「(大野雄は)決していい部類じゃなかったと思う。もうちょっと工夫はできたはずなんだけど…」と唇をかんだ。交流戦1勝3敗で借金4となり、波に乗れそうで乗れない状態が続いている。

 しかし、球団内に悲観する声は少なく「状況は去年と同じ。全然大丈夫だよ。低迷していても交流戦で浮上できるといういいイメージがずっとある」ともっぱらだ。オリックスは2018年が2位、19年が2位、2年ぶり開催の昨年は優勝し、5位から一気に首位に浮上。勢いに乗ってシーズンも制した。

 今年はコロナ禍で離脱選手が続出し、ラオウ杉本が不振に陥るなど大苦戦。交流戦も負け越しスタートとなったが、フロント関係者は「去年も負け越しスタートから4カード連続の勝ち越しで優勝した。吉田はいなくても中川がいいし、ラオウに当たりが戻って、1、2番も機能してきている。誰かがいなくても他でカバーできるようになってきた」と前向きだ。昨年と同じく弾みをつけていけるか。