ソフトバンクの渡辺陸捕手(21)が、28日の広島戦(ペイペイ)に「9番・捕手」でプロ初のスタメン出場。いきなりの大暴れを見せた。

 広島・森下から2回の第1打席でプロ初安打となる1号3ランを放つと、4回にも2打席連発となる2号ソロを放った。

 渡辺は2本目のアーチについて「結果が出たあとなので冷静に打席に入ることができました。3ボール1ストライクと有利なカウントに持っていくことができたので、思い切ってスイングすることができました」とコメントした。

 身長187センチの大型捕手で昨季、育成選手から支配下に昇格した。2月のキャンプでは、特別チームアドバイザー兼務となり「ドンドン来てほしい」と門戸解放していた王貞治球団会長に〝突撃〟。臆することなく「インコースって、どう打てばいいですか?」と質問を投げかけた。以降、その貪欲さが実り、何度も熱い直接指導が実現した。

 王会長も「あれだけ選手がいる中で、一番最初に自分から問いかけに来た選手ですからね。今年にかける気持ちというのが、そこに表れてると思う。彼はバッティングがいい。肩もいい。できたら、もっともっと出場機会を増やして経験を積ませてやりたい。やっぱり長打力があるのは魅力ですよね。期待してます」と温かい目を向けていた。
 
 持ち前の打力は折り紙付き。チームには不動の正捕手・甲斐がいる中で、存在感を発揮していけるか。