かつての師弟コンビの絆は今なお健在だ。巨人の中田翔内野手(33)と日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)が28日の日本ハム対巨人戦(札幌ドーム)後、お互いへの思いを明かした。

 中田と清宮は、中田の日本ハム在籍時には共に一塁を守るスラッガーとして苦楽を共にした間柄。清宮が入団した2018年以降、打撃から守備まで中田が何かと目をかけてアドバイスなどを送るなど、強い師弟関係で結ばれていた。

 そんな2人は同カードで久々の再会を果たすと、この日の試合で共に大活躍。中田が札幌ドームでは392日ぶりの一発となる5号2ランなど2打数2安打3打点の大暴れを見せれば、後輩も負けじと2打席連発となる5号ソロ&6号ソロを放ち、先輩の前で意地を見せた。

 弟分の活躍は、師匠としても喜ばしい限りだ。中田は「(清宮は)本当に良かったですし、自分の間合いで振れていたというか。正直清宮はこんな成績で終わる選手じゃないと思っているので、もっともっと活躍してほしいと思いますし、今日の本塁打2本は素直にすごかったと思います」と絶賛。

 対する清宮も「(違うチームとしての再会に)違和感しかないです。(楽天に移籍した西川)遥輝さんもそうですけど、今まで一緒にやっていた人が、ああやって守っていてちょっと変な感じというか…。でも、しっかりあそこで2本、やっぱさすがだなと思いましたね」と賞賛した。

 チームは離れ離れとなっても、お互いの信頼関係は変わらない。束の間の再会で軽快なトークに花を咲かせた。

 清宮は「(中田から)『ガリガリやな』って(言われた)。中田さんも外野用グラブを持っていたので『グラブ違いますよ』って。『守備もうまいっすね』って(言い返した)」と暴露。オフに減量に成功した自身のスリム体型を先輩からイジられたが、清宮も清宮で3年ぶりに左翼守備の調整を行っている中田をイジり返したようだ。

 戦うチームは違えど、色あせることない師弟の絆。切磋琢磨し合いながら、これからもそれぞれの地で成長を続けていく。