まさにジャイアントキリングだ。中日が28日のオリックス戦(京セラ)で日本を代表する右腕・山本由伸投手(23)に土をつけて3連勝。3位・広島に3ゲーム差まで迫った。

 3番・鵜飼から7番・高橋周まで山本の前に8回まで無安打と大苦戦する中、勝負を決めたのは〝脇役勢〟だった。3回一死から9番・岡林が三塁打で出塁すると、大島の右前適時打で先制。7回に同点に追いつかれたが、8回一死から8番・桂の内野安打と岡林の四球で一、二塁とし、二死後に2番・三ツ俣が粘りに粘って山本の9球目、カーブを叩いて値千金の決勝打を左前に運んだ。

 古巣オリックス時代から含めてプロ12年目で初のヒーローとなった三ツ俣は「当たったのが奇跡だと思う。今までヒーローの経験がなくて、イメージもしてなかった。なれたということは、今までやってきて良かったなと思う」と声を弾ませた。

 計4安打で山本から2点をもぎ取り、最終的に4―1で逃げ切り。立浪監督は「最後のカーブは甘かったかもしれないけど、よく打ちました。ラッキーやった」と興奮を隠せない様子だった。