NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8時)の第21話「仏の眼差(まなざ)し」が29日に放送され、新垣結衣(33)演じる八重が亡くなった。新垣が同局を通じ、コメントを寄せた。

劇中では、権力争いに巻き込まれる形で次々と家族を失ってきた八重。北条義時(小栗旬)と結ばれた後は、身寄りのない子を集めて世話をすることに生きがいを見いだしていった。

義時との間に長男の金剛(のちの泰時)を授かるが、同日の放送では、言いづらそうな金剛から「母上は金剛の母上なのに自分だけじゃダメなのか」と伝えられる場面が描かれ「金剛がそれだけ思い切らないと、そういう自分の願望のようなものを素直に発言させてあげられない状況になってしまっている、ということに気づいた瞬間は、やっぱり『本当にごめん』という気持ちになりました」と心境を重ねる。「でも、身寄りのない子どもたちを助けてあげたい、つらい思いをしている人たちを助けてあげたいというのは、八重が新しく見つけた生きる意味のようなものなので、金剛には我慢をさせて本当にかわいそうなことをしているなと思いました」と複雑さをにじませた。

八重は、義時が新たに預かってきた少年・鶴丸が川に取り残されたところを助け、見届けてから命を落とす。かつて源頼朝との間にもうけた子どもの千鶴丸も、川で亡くなっており「川のシーンでやっぱり千鶴丸と鶴丸がしっかり重なってしまって、周りが見えなくなるというか、千鶴丸が自分のもとから離れてしまったときに一瞬、八重の中で時間が戻ってしまったような感じだったのかなと思います」と語った。