元大阪府知事の橋下徹弁護士が30日、「めざまし8」(フジテレビ系)に出演し、ロシアのウクライナ侵攻に言及した。

 番組ではロイター通信の報道として、オーストリアのネハンマー首相が「プーチン大統領がウクライナとの捕虜交換で協議する用意があると表明した」と語ったことを紹介。一方で「実際にプーチン氏が交渉する用意ができているかは複雑な問題」とも話し、捕虜交換が実現するかは微妙な情勢だという。

 この情報を受け、橋下氏は「戦争は停戦する、政治的に妥結するって最初か最後しか難しいなと改めて思いましたね。戦争が進めば進むほど、両方とも被害、犠牲が増えてくるので、途中で譲歩、妥結ができない。それでも僕は政治は妥結も目指すべきだと思う。セベロドネツクで(ウクライナ側が)撤退という話も聞こえてきたんですけど、僕は軍事的合理性で一時撤退というのもアリだと思います。何でもかんでも最後は死ぬまで戦えというのは違うと思う。ただ、住民の犠牲を拡大しない形での戦略的な撤退もやりながら、なんとか侵略国ロシアを追い出しにかかってもらいたいと思うんですけど、平行して政治的妥結も目指していくべきだと思います」と持論を展開した。

 3か月続く戦闘の出口が見えてこない状況に、社会学者で作家の古市憲寿氏も「ロシア側も経済制裁に苦しんでいると思うんですけど、西側諸国も石油の値段が上がったり、飛行機がロシア上空を飛べなかったり、海産物、輸入品が入って来なくなったり、日本の人もじわじわとその影響を感じていると思う。だからやっぱり戦争ってどっちも得しないわけだから、ある種合理的になって妥結を図ってほしいなとは思いますね」と同調していた。