右肩手術から復活したソフトバンク・周東佑京内野手(26)が、スタートに〝全振り〟してチームを勝利に導く盗塁を量産することを掲げた。
 
 一昨季に13試合連続盗塁の世界記録を樹立し、盗塁王に輝いたスピードスター。牽制の際の帰塁で強いタッチを受けて右肩痛を再発させないためにも、現在はリードの幅を狭めている。

 ただ、それでも盗塁に関する心配はない。「リードで出れない分、あの距離なら帰塁に不安はない。スタートに〝全振り〟できる。帰塁に不安があるとやっぱり迷うので。現時点ではそっちの方がいいのかなと思っています」と力を込めた。

 肩を痛めていた昨季は、初の牽制死など走塁面のスランプに陥った。攻めのリードの代償として際どい牽制も多く「また肩にタッチされたらどうしようとか、不安があった」との悩みを抱えていたことも原因だった。

 もちろん、自慢の鬼脚は健在。スライディングのスピードも抜群だ。たとえリード幅が縮まろうとも、逆に二塁に向けた〝発進〟に集中することでプラスにすることができるというわけだ。

 すでに5試合の出場で2盗塁を決めて、打撃も打率4割6分2厘、1本塁打、3打点と好調。「この時期にこうして一軍に戻れて試合に出られているだけでうれしいこと。チームが勝てるように貢献したい。状況判断をしっかりしながら1点を取るために頑張っていきたい」。

 復活のスピードスターが、一つでも多くチームに貢献するスチールを決めていく。