悲願の初優勝へ王手だ。新日本プロレスの31日・富山大会で行われた「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」Bブロック最終公式戦で、エル・デスペラードがエル・ファンタズモを下し、2大会ぶりとなる優勝決定戦(6月3日、東京・日本武道館)への切符を手にした。

 試合前の時点で勝ち点10のデスペラードに対し、勝ち点12で引き分け以上で突破が決まるファンタズモは揺さぶりをかけてきた。メインじゃないことに腹を立てたかと思えば、リング上と場外を逃げ回り、30分時間切れを狙うそぶりを見せた。

 それでもデスペラードはトペ・コンヒーロで阻止。その後も執拗な背中への引っかき攻撃でリズムを崩され、おきて破りのエル・エス・クレロ(前方回転のフォール技)を食らう場面もあったが、3カウントは許さなかった。

 最後はピンチェ・ロコを決めると、2発目の途中で自ら解除。お返しとばかりにファンタズモの必殺技・CRⅡ(変型フェースバスター)を決めて逆転勝利を収めた。

 そのままメインのAブロック最終公式戦を本部席横で観戦。2020年大会の優勝決定戦で敗れた高橋ヒロムの突破を見届けるや「くそ楽しいスーパージュニア、俺が一番楽しい思いして終わらせてもらうから。まあ、いまさら俺とお前で何かしゃべったってなあ。いらねえだろ? 武道館で待ってます」と言い残し、控室に姿を消した。