4人組ロックバンド、GLAYが7月31日、千葉・幕張メッセで、ファンクラブ(FC)結成25周年記念ライブツアーのファイナル公演を行った。

1999年のこの日、幕張メッセの駐車場に日本音楽史上最多の20万人を集めて野外コンサートを開催。この日、同じ幕張のステージでファンに感謝の思いを伝えた。コロナ禍で1年延期になったが、ファンにもメンバーにも特別な「GLAYの日」となった。

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会場を埋め尽くす約1万8000人が総立ちで迎える中、4人は笑顔で手を振りながら登場。ファンを鼓舞するように両手を広げ、360度見渡せるセンターステージに到着。ボーカルTERU(51)の公演タイトルコールと「ようこそ~」の呼び掛け後に「都忘れ」でライブの幕を開けた。

ギネス認定もされた99年の「20万人ライブ」から23年。「7月31日はGLAYの日」はファンの間ですっかり定着し、同所では11年、16年につぐ3度目の「GLAYの日」公演だった。

今年はFC設立から26年。TERUは「やりたい放題やれるような信頼感が生まれたのは、ともに積み重ねた日々と皆さんの応援のおかげ」とファンに感謝の思いを伝え、「26年もの間、支えていただきありがとうございます」とコメントした。

選曲については「メンバーおのおのが今、みんなに届けたい曲を選びました」とTERU。ミリオンヒット曲「HOWEVER」のほか、「GONE WITH THE WIND」「BURST」などデビュー前から歌唱している懐かしい曲も熱唱。9月21日発売の新曲「クロムノワール」なども加え、28年の歴史を振り返った。

FC発足30周年となる26年には、イタリア・ベネチアでの海外ライブを予定。TERUは「4年後に向け着々と準備は進めているので、みなさん、ベネチア・サンマルコ広場でのライブの夢を一緒に見ていただけたらと思います」。そして「また5年、10年後もファンクラブライブを続けたい」と呼び掛けた。

ツアーは大阪、宮城と幕張の3カ所6公演で計6万4000人を動員。この日は約2時間半で23曲を披露した。コロナ禍で1年遅れとなったが、音楽史に残るメモリアルな日をGLAYとファンは“聖地”で盛大に祝った。

◆GLAY 1988年(昭63)に結成。92年に現在の4人体制になり、94年にシングル「RAIN」でメジャーデビュー。全員が北海道函館市出身。

▼TERU 1971年6月8日生まれ。ボーカル。他のアーティストの楽曲提供やプロデュースなども精力的に行っている。

▼JIRO 1972年10月17日生まれ。ベース。TERUに次いでメインボーカルを担当することもあり、コーラス参加楽曲も多い。

▼TAKURO 1971年5月26日生まれ。リーダー兼ギター。ほとんどの楽曲を手がけるメインコンポーザー。

▼HISASHI 1972年2月2日生まれ。ギター。他アーティストのプロデュースや楽曲提供、バラエティー番組への出演など幅広く活動。

 

<GLAYライブのセットリスト>

▼M1 都忘れ

▼M2 summer FM

▼M3 GROOVY TOUR

▼M4 BLACK EYES SHE HAD

▼M5 風にひとり

▼M6 GONE WITH THE WIND

▼M7 月の夜に

▼M8 ゆるぎない者達 ▼M9 HOWEVER

▼M10 My Private“Jealousy”

▼M11 ROSY

▼M12 夏音

▼M13 クロムノワール(※)

▼M14 百花繚乱

▼M15 GALAXY(※)

▼M16 SHINING MAN

▼M17 ビリビリクラッシュメン

▼M18 ピーク果てしなく ソウル限りなく

▼M19 BURST

▼M20 STAY TUNED

▼M21 WEハートHAPPY SWING(※)

▼M22 はじまりのうた ▼M23 HAPPY SWING

【注】※は9月21日発売の新曲

◆GLAY伝説の20万人ライブ 1999年7月31日に幕張メッセ駐車場で開催した野外コンサート。東京ドームの約4倍の敷地に全長145メートル、高さ40メートルの巨大セットを約1週間かけて設営。搬入機材は4650トンでスピーカー800台、照明機器は1万5000台を使用した。後方の観客にも見られるように11台のモニターを設置した。

警備員だけで3000人を投入し、スタッフの総計は7500人。総費用は30億円。