羽生善治7冠直後の理恵さん襲撃事件、結婚式に警視庁も動いた/レジェンドの記憶⑤

国民栄誉賞棋士、羽生善治九段(52)が藤井聡太王将(竜王・王位・叡王・棋聖=20)に挑戦する、将棋の第72期ALSOK杯王将戦7番勝負第1局が8日から静岡県掛川市で行われる。将棋界を代表するスターの両者がタイトル戦で激突するのは、初めて。タイトル獲得通算99期の羽生は、100期獲得を目指す。そんなレジェンドは1995年(平7)から翌96年にかけ、前人未到の7大タイトル全制覇を達成した。当時を知る将棋担当の赤塚辰浩記者(58)が記す5回連載「レジェンドの記憶」最終回。

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7冠達成から5日後の1996年(平8)2月19日、羽生の婚約者である女優の畠田理恵さんが東京駅で暴漢に蹴られ、後日尾骨を骨折していたことが判明した。3月28日には挙式を控えて、準備に追われている時期だった。

羽生からコメントを取ろうと、「捕物帳」が始まった。ちょうど翌20日、羽生は対局があった。それを終えたタイミングでと、東京・千駄ケ谷の日本将棋連盟駐車場に集結した。そんな私たちは、「陽動作戦」にまんまと引っかかった。後から聞いた話だが、羽生と背格好の似た別人にコートを着せ、帽子をかぶらせ、周囲を日本将棋連盟の職員らでガードした上で、待たせていたタクシーに乗せたという。

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