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『夜きみ』JO1・白岩瑠姫“青磁”が窓から登場するワケ 映画オリジナルの4つのシーン

『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』より白岩瑠姫(JO1)演じる深川青磁
『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』より白岩瑠姫(JO1)演じる深川青磁 - (C) 2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会

 小説サイト「野いちご」に連載された汐見夏衛の小説を、グローバルボーイズグループ・JO1白岩瑠姫久間田琳加のダブル主演で実写化する『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』(公開中)。実写化にあたって原作からアレンジした4つのシーンについて、酒井麻衣監督が舞台裏を明かした。

【動画】胸キュンの名シーンがギッシリ!

 本作は、学校ではマスクを手放せず、本心を覆い隠して優等生を演じる高校2年生の丹羽茜(久間田琳加)と、自由奔放で絵を愛するクラスの人気者・深川青磁(白岩瑠姫)の恋の行方を追うラブストーリー。周囲の空気を読み続ける茜に苛立つ青磁は日々、茜に容赦ない言葉を吐き、対する茜は戸惑いながらも常に本音で生きる彼にいつしか惹かれていく。メガホンをとったのは、映画『はらはらなのか。』や大ヒットドラマ「美しい彼」シリーズなどの酒井麻衣監督。

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 映画は、青磁が茜に「お前のこと……大嫌い」と告げるシーンから始まるが、青磁の顔がはっきり映るのはそこから時を経て教室に現れたときのこと。しかも、教室の窓の外からという印象的な場面だ。青磁の設定が「絵を描くのが好き」とあって、酒井監督は本シーンの意図について「窓から現れる形にしたのは、窓を額縁のように見せたかったから」と語る。

 「このシーンもそうですが、映画には額縁のように見せたショットがいくつかあります。青磁の教室での登場シーンと、文化祭で茜が青磁の絵を見ている時に、二人を窓枠から捉えたショット、あと終盤に茜が家族と朝食を食べた後、トラックバックしていって、絵のように見えるところ。教室のシーンに関しては、青磁の破天荒さを表す目的もありました。いつもロケハンの時とか現場中に“ちょっと待てよ……”と引っ掛かる時があるんですが、この作品でも“青磁が普通におとなしく扉から入ってくるだろうか”という疑問がぬぐえなくて。一階だったこともあって、だったら窓から入ることにしてみてはどうかということになりました」

廃遊園地シーンのメイキングより。青磁役・白岩と茜役・久間田琳加 (C) 2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会

 また、青磁が茜を連れ出すとっておきの場所が、川辺から廃遊園地へと変えられている。これは、脚本のイ・ナウォンの発案によるものだという。

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 「時が止まった場所に行きたがっている茜を、青磁が連れ出すというシチュエーションで、ナウォンさんのプロットが上がってきた時に“素晴らしい!”と。優等生の茜が青磁に連れられて忍び込むっていうのは優等生らしからぬ行為で一つ抜けた感じがして、そういう意味でもいいなと思いました」

 茜が廃遊園地の動かないメリーゴーランドで自身の過去を青磁に打ち明けるシーンは、ビジュアル的にも映画の大きな見せ場の一つだが、メリーゴーランドの中をぐるぐると歩きながら会話をする展開は酒井監督のアイデア。

 「あれは当日に思いついたんです。茜が過去について語る結構長い芝居で、どこでやるのか迷っていたのですがロケ地を観た時にメリーゴーランドにしようかなと。ただし、メリーゴーランド自体は回らないから二人が回ろうということになりました。時を巡るようなセリフでもあるのでちょうどいいかなと思いました。余談ですが、段取りの時に“茜ちゃん(久間田)、青磁くん(白岩)入ってください”と言ってリハーサルを始めようとしたときに茜ちゃんがお馬さんに座ったんです。それで“ここ廃遊園地(という設定)だからお馬さん動かないよ”って言ったら、茜ちゃんが“そっかー!”って納得していたのが可愛かったです(笑)」

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茜のマスクに絵を描く青磁 (C) 2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会

 原作者の汐見も舌を巻いていたのが、青磁が指で茜のマスクに絵を描く至近距離のシーン。二人の視線が交わるような、交わらないようなときめくシーンの一つだ。

 「本当に初期の段階で、まだイ・ナウォンさんも入ってなかった頃、プロデューサー部の皆さんと私とで、ディスカッションをしてアイデアを積み重ねた日があったのですが、その時に感覚的に“マスクに色をつけたい”“なおかつ二人の顔を近づけたい”と。何となくその映像がぱっと思い浮かんで……。何かきっかけがあって生まれたというより、小説を読んでこういうシーンが合うのではないかと思いついたアイデアの一つです」

 そのディスカッションの中で生まれたのが予告編でも使用された、茜と青磁がAirDrop(エアドロップ)とBluetoothのペアリングで密かに音楽を共有するシーン。

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 「有線のイヤホンを片方ずつつけて音楽を共有するっていうのがあると思うんですけど、今の高校生に合わせて考えると、無線のイヤホンがあって、スマホがあるなと。周りにクラスメートがいっぱいいる中で離れているけど、同じ曲を共有しているという二人の秘め事が甘酸っぱさを物語るなと思いまして。リアルかどうかはさておき、真似してみたくなるシーンとして入れたいと提案させていただきました」

メイキングより。白岩を演出中の酒井麻衣監督 (C) 2023『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会

 映像ならではの見せ場がふんだんに見られる本作。とりわけ、朝焼けやマジックアワーなど「空」の撮影が重要だったと言い、優秀なスタッフに助けられたとのこと。「撮影時期が冬だったので基本的に澄んだ空だったんですけれども、スケジュールをかいてくださった演出部チーフの佐伯竜一さんが、大事な空を狙うシーンは雨や雪の日の翌日にしてくださって、ちゃんと澄んだ空気の中できれいに色が出るようにスケジュールを組んでくださいました。とは言え、本当に狙っていた色が出るかというのは本当に運なので、みんなの行いが良かったのかなと思います」とスタッフへの感謝、そして“強運”に恵まれた喜びをかみしめていた。(編集部・石井百合子)

痛くて甘い…JO1・白岩瑠姫&久間田琳加『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』予告編 » 動画の詳細
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