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庵野秀明『シン・ゴジラ:オルソ』上映で語るモノクロの魅力「シンクロ率高い」発言に山崎貴反応

『シン・ゴジラ:オルソ』上映に登壇した山崎貴監督と庵野秀明
『シン・ゴジラ:オルソ』上映に登壇した山崎貴監督と庵野秀明

 「『ゴジラ-1.0』公開記念 山崎貴セレクションゴジラ上映会」が27日、池袋HUMAXシネマズで行われ、2016年に公開され興行収入82億円を突破した『シン・ゴジラ』(2016)のモノクロ版『シン・ゴジラ:オルソ』が上映された。上映前のトークショーに山崎貴監督と共に参加した庵野秀明監督は、モノクロゴジラ映画の魅力を語った。

【画像】戦後日本を蹂躙するゴジラ…『ゴジラ-1.0』場面写真

 『ゴジラ-1.0』の公開を記念して、メガホンをとった山崎監督自ら厳選した、過去の『ゴジラ』作品を上映する同イベント。ラストを飾るのは庵野が脚本・編集・総監督を務めた『シン・ゴジラ』のモノクロ版だった。

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 庵野監督は「もともとスタッフと話をしていたとき、モノクロの『ゴジラ』って面白そうだよねという話になり、パソコンで一部を作ってくれたんです。観たら、全然別の面白さになることに気づいたんですよ。モノクロの良さは色がないこと。明暗だけで表現すると、違う作品になる」と語ると、山崎監督も「『ゴジラ』はモノクロがめっちゃ似合いますよね。夜のシーンとかめちゃくちゃ怖い」と追随する。

 さらに庵野監督は「モノクロの方が、昭和とのシンクロ率が高いですからね」とモノクロとゴジラの親和性について言及。「新世紀エヴァンゲリオン」を思わせる言葉に、山崎監督は「庵野秀明から『シンクロ率』というワードが出るとは……」と発言し客席をあおっていた。

 もともと庵野監督は今回の上映のために「ブルーレイに焼いて1枚だけやればいいのでは」と思っていたというが「結局DCPでやることになって、しかも東京現像所の(DCP事業の)最後の仕事になったんですよ。それが『オルソ』になったというのは、すごくありがたいなと思ったんです」と裏話を披露した。

司会でも会場を楽しませた庵野秀明監督

 またこの日は、VFXと特撮について庵野監督と山崎監督が議論する一幕も。庵野監督が、山崎監督の肩書に「VFX」が入っていることに「なんで?」と疑問を投げかけると、山崎監督は「僕がやっているのはVFXなので。今回のゴジラもビジュアルエフェクトですよね」と回答。

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 そこで庵野監督が「やっぱり洋画が好きなんだね」と問いかけると、山崎監督も「僕は『スター・ウォーズ』や『未知との遭遇』なんですよ」と素直に回答。庵野監督は「そこから完全に僕とは違う。僕は特撮ですから」と線を引くと、山崎監督は「それは良く存じ上げています。でも『シン・ゴジラ』(に登場するゴジラ)はCGじゃないですか」と食い下がる。

 庵野監督は「でも、あの作品で目指したのは特撮。CGで特撮を再現するというテーマなんです。ちょっとゴジラに動きがあったら全部なしにしてもらったんです」とあくまで“特撮”監督であることを主張。二人のやり取りに会場は大盛り上がりだった。(磯部正和)

映画『ゴジラ-1.0』は11月3日より全国公開

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