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『ガンダムSEED』保志総一朗、キラ・ヤマトを演じてよかった カタルシスに満ちた決戦「後世に語り継がれる」【ネタバレあり】

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』でのキラ・ヤマト
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』でのキラ・ヤマト - (C) 創通・サンライズ

 2006年の映画化発表から約18年、アニメ「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」最新作『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』がついに公開を迎えた。1月28日に行われた公開記念舞台あいさつに出席した、主人公キラ・ヤマト役の保志総一朗がインタビューに応じ、公開直後の心境や、新作におけるキラとの向き合い方、劇中での印象的なシーンについて語った。(以下、映画のネタバレを含みます)(取材・文:編集部・倉本拓弥)

【画像】ズゴック迫る!『ガンダムSEED FREEDOM』場面写真

約20年越しの完全新作「言葉にならない感動」

キラ・ヤマト役の保志総一朗

Q:映画化発表から18年の歳月を経て、ついに映画が公開されました。現在の心境をお聞かせください。

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 18年間待った甲斐がありました。 劇場版の制作を半ば諦めかけていた頃から、時間が経ち、本格的に始動したニュースを聞いて、その2年後にアフレコをしてから、ようやく自分の中で「本当に動いてるんだ」という実感が湧きました。半年以上が経ち、そこからはものすごく早かったです。正直、公開はあと2~3年後かなと思っていました。自分の中では「もう公開されるんだ」と気持ちの整理ができていなかった状況でしたが、今は「無事に公開できてよかった」という思いが強いです。

Q:完成版を観た感想を教えてください。

 アフレコの時は、画も完成版ではなく、効果音も追加されていない状況でのお芝居だったので、完成した作品を観たら、話の展開は知っているはずなのに、こんなにも印象が変わるんだ! と驚きました。同時に、作品を制作したスタッフさんたちの思いを目の当たりにしましたし、言葉にならない感動がありました。

キラの超人的な部分を信じ込みすぎていた

キラが乗る新型機ライジングフリーダムガンダム - (C) 創通・サンライズ

Q:新作は『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から2年後の設定で、キラはギルバート・デュランダル(プラント最高評議会議長)の亡霊に悩まされています。「僕たちは何も守れてない」など、キラらしくないセリフも登場しますが、保志さんは今作のキラとどのように向き合っていきましたか?

 『DESTINY』でこれから先どうなっていくのか、何の保証もない中で、キラはそれでも戦っていく覚悟を見せました。僕自身としては、『DESTINY』でのキラは、あの覚悟で「もう、安心できる!」と18年間思い続けていました。その年月もあり、キラの超人的な部分を、僕自身がどこか信じ込みすぎていました。

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 『DESTINY』から2年後を舞台にした『FREEDOM』では、いろいろな思いに揺れ、悩むキラの姿が急に見られて、(作品で描かれなかった)2年間に何があったのか、台本を読んでかなり戸惑いました。

 キラの人間らしい部分や弱さを見せることに対する歯止めを、僕自身が無意識にセーブしてしまっている部分があったので、今作のキラを演じるにあたって、そこが邪魔になっていました。福田己津央監督からは、「キラの大人になった部分が見えちゃっている。そうではなくて、キラの感情や弱さをもっと出してもいい」とディレクションを受けました。本編を観ていただくとわかると思いますが、あのキラを出すまでに、かなり苦労しています。

弱いキラを出せたからこそ成立した、アスランとのシーン

親友アスランとの胸熱なシーンも - (C) 創通・サンライズ

Q:親友アスラン・ザラたちの前で、キラが「僕にはラクスを幸せにはできない」など弱音を吐くシーンは印象的です。キラの弱さ、人間らしさを感じ取れるシーンですが、保志さんはどのように演じていましたか?

 弱いキラを出せたからこそ、あのシーンが成立したと思います。親友のアスランにだったからこそ、自分の弱さをさらけ出すことができたので「青春しているな」と嬉しかったです。もちろん、辛いシーンではありますが、ある意味で微笑ましかったりもしました。やっぱりアスランはキラの親友ですよね。『DESTINY』を経て、正直こうしたやり取りは二度と観られないのかなと思っていたので、キラ&アスランが好きで観てくださっていた人にとっては、二人のああいったやり取りが見られたのは、まさに“嬉しい誤算”ですよね。

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Q:キラは終盤、ラクス・クラインとマイティーストライクフリーダムガンダムに乗ってオルフェと戦いました。キラの「自分の手で未来を選ぶ」というセリフも印象的ですが、最終決戦を観た感想は?

 アフレコ時は「こういうことが起きている」としかわからなかったので、音楽や画から来る説得力が凄まじかったです。「Meteor-ミーティア-」(T.M.Revolutionが歌う挿入歌)が流れたシーンは、「キラを演じてきてよかった」と思うほど、集大成的な瞬間でした。『SEED』でフリーダムガンダム、『DESTINY』でストライクフリーダムガンダム、『FREEDOM』でマイティーストライクフリーダムガンダムと、カタルシスを感じられる部分ですよね。あのシーンを迎えるために演じてきたといっても過言ではなく、後世に語り継がれていく名シーンだと思っています。

20年共に歩んだキラへ「よく頑張ったね」

保志からキラへかける言葉とは - (C) 創通・サンライズ

Q:およそ20年間共に歩んできたキラ・ヤマトに一言声をかけてあげるとしたら?

 戦うこと自体が好きではなかったキラが、ずっと戦い続けて、『FREEDOM』まで頑張ってきたので、「よく頑張ったね」と言ってあげたいです。

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Q:『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』をリピートする人へ向けて、2回目以降の楽しみ方を教えてください。

 キラを長年演じてきたこともあり、1回目はキラに感情移入して鑑賞しました。2時間の中に、いろいろな『SEED』の面白さが凝縮されていて、みなさんも、1回目は圧倒されたと思います。2回目以降は、個々のキャラクターに感情移入して鑑賞したり、俯瞰しながら物語全体を観ると、また違った印象を受けるはずです。

 また、ファーストガンダム(『機動戦士ガンダム』)が好きだったり、ガンダムシリーズが好きな方は、モビルスーツへのオマージュや小ネタ、福田監督の遊び心などに注目していただきたいです。エンターテインメントの要素が随所に盛り込まれています。18年間待ち続けた分、この作品を今後18年は観続けてほしいです(笑)。2時間観て終わりの物語ではないと思うので、たくさん観ていただき、その度に『SEED』の新たな面白さを発見してください!

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』全国公開中

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