マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のアイアンマン/トニー・スターク役で知られるロバート・ダウニー・Jr(58)が、「オッペンハイマー」で助演男優賞を受賞した。「チャーリー」(92年)で主演男優賞、「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(08年)で助演男優賞にノミネートされていたダウニー・Jrにとって、これが初めてのオスカー受賞となった。

原爆の父と呼ばれた物理学者ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた同作で、オッペンハイマーと対立する米原子力委員会委員長のルイス・ストローフ役を演じたダウニー・Jrは、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞、全米映画俳優組合賞、放送映画批評家協会賞など今年の主要な賞を総なめしていた。

名前を呼ばれたダウニー・Jr・は両手をあげて喜び、「私のひどい子ども時代とアカデミーに感謝します」とスピーチ。映画監督の父の影響で幼い頃から子役をしていたダウニー・Jrは、子どもの頃から父親に与えられた大麻を常用するなど8歳の時から薬物問題を抱えていたことで知られる。96年には麻薬不法所持で逮捕されて服役もしており、自身の薬物問題についてオープンに明かしているダウニー・Jrは、「うなり声をあげる保護ペットを見つけて、愛して私を生き返らせてくれた。だから私はここにいる」と話し、妻で映画プロデューサーのスーザンさんに感謝の言葉を贈った。

また、「この仕事が、私を必要とする以上に、私にはこの仕事が必要でした。そのおかげで、良い人間としてここに立っています」と話し、薬物依存症から立ち直り、ハリウッドの第一線に復活したことにも言及。最後は、「私の40年来のエンターテインメント弁護士が、保険加入と刑務所から出るための保釈金の支払いにその年の半分を費やしてくれた」と述べ、感謝の意を示した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)

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