滝沢秀明氏(41)が代表取締役を務める芸能事務所TOBEの所属タレントが出演する初のコンサート「to HEROes~TOBE 1st Super Live~」最終公演が17日、東京ドームで行われた。4日間で計22万人を動員。観客への撮影許可や世界生配信なども実施し、滝沢氏は「世界に飛び立つきっかけに」と語るなど、グローバル展開を見据えたステージとなった。【玉利朱音】

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スモークが晴れ、Number_iの平野紫耀(27)神宮寺勇太(26)岸優太(28)が現れると地鳴りのような大歓声が上がった。それぞれがサングラスから瞳をのぞかせるごとに、会場のボルテージも右肩上がり。神宮寺は会場を見渡し「東京ドーム盛りあがってんのかー!?」と絶叫。平野も「楽しいねー!盛り上げていきましょうよ!」と満面の笑みを浮かべた。

昨年3月の事務所設立後、旧ジャニーズ事務所を退所したタレントらが続々と加入した。設立1年ながら東京ドーム4DAYSを敢行し、22万人を動員。実力を証明してみせた。

中盤では、能登半島地震のチャリティーソング「Be on Your side」を全員で歌唱した。Number_iが制作を提案し、作詞を手がけたエールソング。岸は「3人で集まって、ホワイトボードにワードを並べていって。徹夜しつつ、一週間くらいかかりましたね」。平野は「この曲がたくさんの人に届き、多くの人が笑顔や夢にあふれた日々を送ることができるよう、心から願っています」。思いを込めた1曲では、一列に並んだリフターで、そろってゆっくり上昇し、階上席の観客とも目線を合わせて、一体感を共有した。

クライマックスも各アーティストがトロッコで会場を回り、惜しみなくファンサービス。IMP.(アイエムピー)佐藤新(23)は「僕たちはみんなのヒーローになれましたか? 僕たちTOBEファミリーはみんなのことが大好きだよ!」と笑顔で伝えた。

生配信したPrime Videoでのアーカイブ配信決定と、6月13~23日に有明アリーナで各アーティストによる単独コンサート開催も発表。13、14日のIMP.を皮切りに、北山が15、16日、Number_iが18、19、20日、三宅が22、23日に登場する。あいさつのトリを務めたNumber_iは「ありがとうございました!また会いましょう!」と笑顔。平野は去り際「死ぬなよ!」と言い残し、観客の大絶叫を背にステージを降りた。

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三宅健(44)は、ステージに立つと会場を見渡し「すごい景色だなぁ。本当にきれい」としみじみ語った。自身のメンバーカラーであるオレンジのペンライトで埋め尽くされ、「美しいとはこのことを言うのでしょうね」とにっこり。「ずっと会いたかったよね、俺たちも会いたかったよ。僕のみならず、後輩たちも同じ気持ちだと思う」と語りかけると、会場からは自然と拍手が沸き起こった。

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北山宏光(38)はゴールドの車で登場し、会場中を疾走。ステージ下に落下する演出や、パンダのかぶり物で客席から登場する仕掛けでファンを楽しませた。公演前の取材では「待ってくださっていたファンの皆さんへの感謝の思いが一番強い。一歩目をみんなで動き出せたので、二歩めも進みたくなりますよね」とにっこり。「楽しみに待ってくださる方がいる限り、止まることはありません」と力を込めた。

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昨年8月に世界デビューを果たしたIMP.(アイエムピー)がトップバッターを務め、会場を盛り上げた。佐藤新(23)は「デビューしたばかりでこうやって東京ドームに立たせていただけるのは、応援してくださる皆さん、スタッフさん、そして偉大な先輩方のおかげ」と喜びをかみしめた。「日本のエンタメの新しい扉を開いたような感覚。すごく手応えを感じています」と熱く語った。

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大東立樹(19)も「消えないメロディー」とダンスで参加。「幸せな時間でした。もっとカッコイイ男になります」と語った。

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オーディションで選ばれた研修生「TRAINEE」も初舞台を踏んだ。11歳から13歳のメンバー5人で結成された新グループ「wink first」は「CANDY」をパフォーマンスし、平野は「なんてフレッシュな…」と感慨深げ。観客も「かわいい~!」と声援を送った。