今年のアカデミー作品賞に輝いた映画「スポットライト 世紀のスクープ」のヒロイン、レイチェル・マクアダムス(37)が来日し、14日、都内で会見した。

 映画は米ボストン・グローブ紙が十数人の牧師による児童への性的虐待を報じた事実に基づく作品。女性記者を演じたマクアダムスは「今までで一番服装に気を使わない作品でした。普段着で演じられてとても楽でした」。一転、鮮やかなミニドレス姿で笑顔を見せた。

 会場の外国特派員協会を意識してか「演じてみて分かったけど新聞記者は一筋縄ではいかない仕事。影のヒーローですね」。

 暗く重い内容の作品だが「対照的に現場は明るかった。(トム・マッカーシー)監督が努めて明るくしてくれた。今までの私の経験では現場が楽しいとたいてい失敗作になってしまうものだけど、今回はその逆になった。楽しくて、評価されて申し訳ないような気持ちです」と言う。

 製作当初を振り返り「最初に脚本を目にしたときはこんな作品誰が見るんだろう、と思ったけど、多くのお客さんのおかげで勇気をもらいました」。

 この作品では自身もアカデミー助演女優賞にノミネートされた。「こんな作品は一生に1度かもしれませんが、もう1度があるように頑張りたい」と結んだ。