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日本オペラ史に輝く金字塔「トーキョーリング」がいよいよ再演!
2009年03月06日 16時24分 [オペラ・声楽]
新国立劇場オペラ「ラインの黄金」(3月4日・舞台稽古より)
新国立劇場オペラ「ラインの黄金」(3月4日・舞台稽古より)

2001年から2004年にかけて新国立劇場で上演され、当時大きな話題を呼んだ楽劇「ニーベルングの指環」(通称「トーキョーリング」)がいよいよ待望の再演をスタートする。今回、第1作目「ラインの黄金」開幕目前の3月4日に行われた舞台稽古を直撃取材した。

ワーグナー作曲の楽劇「ニーベルングの指環」は、「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」からなる全4部作。上演に約15時間を要する史上最大規模の舞台作品で、全世界を支配できる指輪を巡る、神々、巨人、英雄、人間たちの物語(叙事詩)だ。それぞれの登場人物に「愛」「欲望」「権力」「秩序」など抽象的なキャラクター設定を施して様々な解釈を可能とした本作は、ニーチェやボードレールら同時代の思想家へ多大な影響を与えた。

今回再演されるイギリスの鬼才キース・ウォーナーが演出する「トーキョーリング」は、ワーグナーの原作における神話の世界の物語という設定を過激に解体してみせた問題作だ。第1場のラインの川底は映画館のセットに、第2場の神々の天上世界は段ボールが積まれたオフィス風とポップな舞台美術を展開。また、あらゆる箇所に仕掛けられた意味深な読み替えは、謎解きのような世界へと観る者を引き込んでいく。

この濃密な演出を音楽で描くのは、若手実力派の指揮者ダン・エッティンガー。当代随一のワーグナー指揮者ダニエル・バレンボイムの片腕として研鑽を積み、新国立劇場へは2004年の「ファルスタッフ」以来、度々登場して高い評価を得ている。今回の「ラインの黄金」舞台稽古でも強烈な推進力を発揮し、ワーグナーの音楽世界を壮大なスケールで表現。また歌手陣も現代を代表するワーグナー歌手が揃う。特に、神々の長で法を司るヴォータン役のユッカ・ラジライネンは、“ワーグナーの聖地”バイロイト音楽祭での絶賛もなるほどと思わせる実力を稽古でも発揮。他にも、愛を否定し強欲に生きるアルベリヒ役のユルゲン・リン、知略を巡らす火の神ローゲを演じるトーマス・ズンネガルドなど、歌唱・表現力ともにハイレベルな歌手たちの競演は必見だ。

今回の再演で、日本オペラ界に再び旋風を巻き起こす「トーキョーリング」。その皮切りとなる第1作目「ラインの黄金」は、3月7日(土)から18日(水)まで新国立劇場オペラパレス(東京・初台)にて上演。続く第2作目「ワルキューレ」は4月3日(金)より15日(水)まで同劇場にて上演される。チケットは発売中。

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