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1993年の初開催以来、これまでに『椿姫』『仮面舞踏会』『トゥーランドット』など数々の名作を上演してきた「ホール・オペラ」。2009年は、「モーツァルト&ダ・ポンテ三部作 2008〜2010」シリーズの第2弾として『ドン・ジョヴァンニ』が上演される。4月5日(日)に開幕を迎える本作で指揮を担うニコラ・ルイゾッティが、その魅力について語った。
360度をぐるりと客席が取り囲むサントリーホールのステージを活かして行われる「ホール・オペラ」では、通常オーケストラ・ピットに収まっているオーケストラがステージの上に登場する。
「いわゆる歌劇場はオーケストラ・ピットがあるため、舞台と客席は20メートル近くも離れてしまいます。その点、「ホール・オペラ」では18世紀のモーツァルトの時代のように、オーケストラや歌手、舞台全体がお客さんにより近づくことが出来るのです。あと、昨年の『フィガロの結婚』では、セリフ(レチタティーヴォ)をフォルテ・ピアノで伴奏しましたが、歌手とのコンタクトが目の前で出来るのが素晴らしいですね。歌手の表情の違いや演出の意図に合わせて好きなアドリブを入れたりと、あんなに楽しかったことは初めて。3回の公演で同じアドリブはなかったと思いますよ」とホール・オペラならではの魅力を語った。
また、20代から30代前半の若く勢いのある歌手陣が揃う今回の『ドン・ジョヴァンニ』。特にドン・ジョヴァンニ役のマルクス・ヴェルバ、ドンナ・アンナ役のセレーナ・ファルノッキアは、昨年の『フィガロの結婚』でも熱演をみせており、ニコラ・ルイゾッティも全幅の信頼を寄せる。
「マルクス・ヴェルバは、ウィーン・フォルクスオーパーで名を馳せた実力者。愛嬌満点の顔立ちは女性からも高い人気があります。もちろん、声色そのものに大変魅力のあるバス・バリトンですし、感情を声に表現できる素晴らしい能力を持っています。また、セレーナ・ファルノッキアのよく通る声とコロラトゥーラも絶品です。昨年の『フィガロの結婚』伯爵夫人役でのアリア『楽しい思い出はどこへ』も喝采を浴びていましたし。ドンナ・アンナ役はムーティ指揮・スカラ座で演じていますから本当の当たり役ですね」とルイゾッティは太鼓判を押す。
最高のスタッフ、キャストを揃えて上演される“舞台と客席が一体となるオペラ”「ホール・オペラ モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ」は、4月5日(日)よりサントリーホールにて開催。チケットは好評販売中。
◇ホール・オペラ モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ
4月5日(日) 16:00開演
4月8日(水) 18:30開演
4月11日(土) 16:00開演
[会場]サントリーホール 大ホール
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