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北大路欣也vs仲村トオルによって再現された“伝説のトークバトル”が開幕
2009年11月18日 18時00分 [演劇]
『フロスト/ニクソン』
舞台『フロスト/ニクソン』

北大路欣也と仲村トオルが主演する舞台『フロスト/ニクソン』の公開舞台稽古が、開幕を翌日に控えた17日、東京・天王洲 銀河劇場にて行われた。

ウォーターゲート事件により失脚した二クソン元大統領と英国の人気司会者フロストによる伝説のインタビュー番組を、2006年ピーター・モーガンが舞台化。その翌年に行ったニューヨーク公演も絶賛され、昨年映画化もされた。日本初演となる本作では鈴木勝秀が上演台本・演出を手がける。

物語は1977年、大統領辞任後、沈黙を守っていたニクソン元大統領にフロストがインタビューを申し込むところから始まる。これを名誉挽回のチャンスと捉えたニクソンは、高額のギャラでインタビューを受諾。一方、フロストはニクソンを追い込むことでジャーナリストとしての名声を得て、全米進出を目論んでいた。こうしてそれぞれの思惑を胸に、4日間にわたる生中継インタビューが始まるのだが……。

この日、公開舞台稽古の前に行われた会見で、ニクソン役の北大路は「これまでの舞台とはまったく違う経験。ワクワク、ドキドキしています」と語り、フロスト役の仲村は、「この作品は“言葉のボクシング”と言われるように、膨大な台詞が飛び交う熱い舞台。全身全霊でぶつかり、北大路さんに負けないようにしたい」と意気込みを語った。ふたりの言葉どおり、まさに舞台上ではトークバトルが臨場感たっぷりに展開されていた。

舞台はニクソンの執務室から幕を開ける。星条旗をモチーフにした石壁の前に、そびえ立つように置かれた椅子と机。そこでニクソンは、会見のためのカメラテストを行っている。北大路はこの短いシーンで、ニクソンの人物像―大政治家としての貫禄を持ちながらも、どことなく憎めない人物像―を観客に巧みに印象づけた。一方、仲村も明るく精悍なフロストを好演。特筆すべきは後半、常に明るいフロストが感情を露わにする場面で、仲村は彼の孤独と苦悩を迫真の演技で表現してみせた。

見せ場はインタビュー最終日の場面だ。会見時に北大路が「人生、正直者が勝つというのがルール」と語り、仲村も「ニクソンが正直になった瞬間、その潔い姿が輝いてみえる」と語っていたが、ニクソンが潔く罪を認める姿は印象に深く残った。地位や立場が上がるほど、自分の非を認めることは難しくなるものだが、最高権力者だったニクソンの、この勇気ある告白がどれほど清々しく、前向きな感動を与えるか……。この作品が愛される理由もそんなところにあるのだろう。

ほかに出演は、ストーリーテラーのジム・レストン役の佐藤アツヒロはじめ、中山祐一朗、谷田歩、中村まこと、安原義人。公演は11月18日(水)から12月5日(土)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。その後12月9日(水)に愛知・名鉄ホール、12月12日(土)・13日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、12月17日(木)・18日(金)に宮城・イズミティ21 大ホールでも上演される。チケットは現在発売中。

取材・文:松原正美

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