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開幕まで1週間をきったミュージカル『ウーマン・イン・ホワイト』。1月7日、最終調整に入ったその稽古の見学会が、埼玉の劇場で行われた。
『ウーマン・イン・ホワイト』は、現代ミュージカル界の巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーによる現時点での最新作。異父姉妹と画家の青年との三角関係を縦軸に、謎めいた白い服の女性の存在からはじまる陰謀がスリリングに絡むミステリー・ミュージカルだ。2004年にロンドンで開幕、日本では2007年に初演され、主演を務めた笹本玲奈の熱演などが高く評価された。今回は笹本はそのままに、ほかのキャストをほぼ一新しての再演となる。
この日の稽古は、キャスト陣は稽古着でセットも仮のものながら、フル・オーケストラが入り、1幕を本番同様にノンストップで上演。ここでは同じ人に惹かれていく姉妹の葛藤や、身分違いの恋に悩む画家の苦しみなど、メイン3人の心情がロイド=ウェバーの繊細なメロディに乗せてたっぷり描かれる。笹本が演じる姉・マリアンは知的かつたおやか。すでに安定感すら感じさせる、一本芯の通ったマリアン像を作りあげている。妹・ローラに扮する大和田美帆は可憐な歌声を響かせ、田代万里生も抜群の歌唱力とやわらかい笑顔で、ふたりの女性が惹かれるのも納得の魅力的な画家・ハートライトを造形していた。すでに美しいトライアングルが構築されており、開幕への期待も高まる。
そのほかも、事件の鍵を握る白い服の女性を演じる和音美桜、軟派で怪しいイタリア貴族・フォスコ伯爵役の岡幸二郎、ローラの婚約者パーシヴァル卿役のパク・トンハら、キャスト陣はみな本番さながらの仕上がりぶり。歌唱力十分なキャストが難曲の数々を美しく響かせ、ロイド=ウェバーの流麗な楽曲が生き生きと輝く。新生『ウーマン・イン・ホワイト』も見ごたえ、聴きごたえたっぷりの舞台になりそうだ。
公演は、1月12日(火)から24日(日)まで、東京・青山劇場にて上演される。その後、1月30日(土)・31日(日) 大阪・シアターBRAVA!でも上演。チケットはいずれも発売中。
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