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全国の映画館で、世界最高峰のバレエ、オペラを鑑賞できる「World Classics@Cinema〜映画館で楽しむオペラとバレエの世界紀行〜」で上映されるバレエ『オンディーヌ』に出演しているエドワード・ワトソンが、6月に控えている英国ロイヤル・バレエ団・日本公演のプロモーションで来日し、インタビューに応じた。
『オンディーヌ』で彼が演じているのは、水の精・オンディーヌ(吉田都)と恋に落ちる人間の騎士・パレモン。「僕の演じるパレモンはオンディーヌに比べると、とても人間くさい役柄なんだ。だからより人間らしさを表現している。オンディーヌと接する場面に関しては、壊れやすいものを扱うようなバレエになっている」と語るように、水を意識した可憐で神秘的なオンディーヌと対称的な踊りと演技が見どころだ。また、『白鳥の湖』『くるみ割り人形』といったメジャー作品に比べ『オンディーヌ』はなかなか観る機会のない作品だが、実はストーリーの面白さに定評がある。「これはフェアリーテイルの物語。けれど、おとぎ話にありがちなハッピーエンドの作品ではなく、ミステリアスで美しい部分があって、しかも出てくる登場人物がわかりやすいんだ。ほかのバレエとは一味違うユニークなバレエといえるね。もちろん、とても美しいバレエであることは間違いないよ」とエドワード。バレエの舞台というと、踊りや豪華な衣装、舞台セットについ目がいってしまうが、この『オンディーヌ』は物語が面白いからこそ感情移入しやすい作品でもあるのだ。
そして、世界トップクラスの英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして活躍する彼が、ダンサーとして常に心がけているのは「正しいステップを踏むという技術はもちろん、バレエを通じて物語を語ること」であり、観客にどれだけ喜怒哀楽を感じてもらえるかがバレエを演じる魅力だと言う。
「World Classics@Cinema…」で上映される『オンディーヌ』は、2009年の英国ロイヤル・オペラハウス公演をデジタル収録したものだが、6月には英国ロイヤル・バレエ団の『うたかの恋』(エドワード出演)、『ロミオとジュリエット』(吉田都、エドワード出演)の公演が控えている。エドワードいわく「3作品ともバレエ初心者におすすめ」。この機会にバレエの魅力に触れてほしいとメッセージを残した。
Livespire「World Classics@CINEMA 〜映画館で楽しむオペラとバレエの世界紀行〜」
新宿バルト9ほか全国順次公開中
取材・文:新谷里映
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