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演 劇
つかこうへいの大作『広島に原爆を落とす日』が、広島への原子爆弾投下から65年目を数える今年8月6日(金)よりシアターコクーンにて上演される。その制作発表が7月5日、都内にて行われ、主演の筧利夫らが意気込みを語った。
1979年に初演された舞台『広島に原爆を落とす日』は、広島への原爆投下の謎を解き明かす、つかこうへいによる一大歴史スペクタクルロマン。今まで何度か上演されているが、今回は「現代のファクターを通した」(演出・岡村俊一 談)リニューアル上演になる。広島・長崎への原爆投下から65年たつ現在、「存命の被爆者も7万人を切る。(人々から記憶が薄れていくが)これをなかったことにしていいの? この上演をやるべきだ、と思った」と上演の契機を岡村は語る。さらに「物語は、ひとりの男がひとりの女を愛したために原爆を落とすという、ありえない、奇想天外な話で完全なフィクション。だが、この話を描いたつかさんのエネルギーは、戦後日本の怒りのエネルギー。こういうことを演劇がやらなくなってしまったら演劇の意味はなくなる。日本一の演劇にしようと思う」と今、この作品を上演する理由を熱く語った。
主演を務めるのは、つか作品へは7年ぶりの出演となる筧利夫。「日本のことを誰よりも愛した男を演じます。久しぶりのつかさんの舞台で、身体中が気合でパンパンになっています」と言葉どおり気合十分の大声で挨拶。つか芝居の魅力を「この世のものとは思えない、えも言われぬつかさんの“詩”を、筋トレに筋トレを重ねた役者が体力を死ぬほど使って支えるところ」と熱弁する彼は、すでに体力づくりにも余念がないようで、毎日1時間のランニングと全身運動を欠かさないとか。その“全身運動”がどういうものなのか、実際に披露してくれるサービス精神っぷりも見せ、そのアツさで共演陣のみならず記者たちも圧倒していた。
ヒロイン役はオーディションで抜擢された仲間リサ。本作が初舞台となる仲間は「この役が私で良かったと皆さんに思ってもらえるように頑張りたい」と控えめに意気込みを。ほかに共演はリア・ディゾン、大口兼悟、馬場徹、武田義晴、山本亨、山口紗弥加ら。公演は8月6日(金)から22日(日)に東京・シアターコクーン、8月27日(金)から29日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて行われる。ともにチケットは発売中。
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