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首都圏の9つのオーケストラがミューザ川崎シンフォニーホール(神奈川県)に集い、連日競演を繰り広げる夏の音楽祭「フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2010」が7月25日に開幕を迎えた。まず12時にホール入口前の広場で行われたオープニング・ファンファーレ。オープニング・コンサート開演の4時間前にも関わらず、大勢のファンが集うなか、ユベール・スダーン指揮、東京交響楽団ブラスセクションがパワー全開の演奏を披露し、鮮やかに幕が開けた。
「フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2010」チケット情報
続いて12時30分からは、東京交響楽団によるオープニンング・コンサートの公開リハーサル。「フェスタ サマーミューザ」ではほとんどのコンサートに公開リハーサルや出演者のプレ・トークが予定されており、普段はなかなか見られない音楽作りの真剣勝負の場を目の前で体験できるとあって、この日も熱心な音楽ファンを中心に多くの観客が詰めかけた。
そして、いよいよ16時からはオープニング・コンサート。ミューザ川崎を本拠地とする東京交響楽団のコンサートとあってチケットも早々に完売する人気ぶり。熱狂的なファンが会場を埋め尽くす中、まず1曲目はシューベルトの交響曲第7番『未完成』。ユベール・スダーンが音楽監督に就任して以来、ハイドン、モーツァルトからブルックナーまでの古典派〜ロマン派作品で高いクオリティを発揮し続ける東京交響楽団だが、この日も洗練されたアンサンブルの妙が光る、名演を披露した。
続くメインプログラムは、夏のオーケストラの祭典に相応しいタイトルの名曲、メンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』だ。シェイクスピアの戯曲を題材とし、妖精たちや動物の住む幻想的な世界を描写した本作を、サマーミューザではこだわりの演出で上演。照明でステージ背後に森の風景を投影し、幻想的な雰囲気となった舞台に現れたのは妖精のパックに扮した女優・壇ふみ。物語進行の語り役として、舞台を所狭しと動き回り、妖精たちが織り成す愛の物語を巧みに紡いでいく。また妖精の王様オベロンに扮したユベール・スダーン指揮のもと、東京交響楽団&東響コーラス、前川依子(ソプラノ)、松浦麗(メゾソプラノ)も、壇ふみの語りと絶妙の連携をみせつつ、ロマンチックな薫り溢れる演奏を披露。会場全体を夢の世界に変える魅惑のひとときとなった。
ユベール・スダーン指揮、東京交響楽団による『真夏の夜の夢』で開幕した「フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2010」は、8月15日(日)までミューザ川崎シンフォニーホールで開催。首都圏の9つのオーケストラの競演をはじめ、親子で楽しめる「こどもフェスタ」、洗足学園と昭和音大の音大生によるコンサート、パイプオルガン、ジャズのライブが行われる。チケットは発売中。
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