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18年ぶりの来日公演を間近に控えたイギリス・ロンドンの英国ロイヤル・オペラ・ハウスが、来日演目と同プロダクションの『椿姫』を7月8日から17日に上演。主役のヴィオレッタを演じたアンジェラ・ゲオルギューによる圧巻の歌唱が、地元ロンドンの聴衆を熱狂に巻き込んだ。
『椿姫』は、イタリアの大作曲家ヴェルディの代表作で、世界で最も上演機会の多いオペラのひとつ。アレクサンドル・デュマ・フィスの小説が原作で、19世紀のパリを舞台に、華やかな社交界で刹那的に生きる高級娼婦ヴィオレッタが、世間知らずの青年アルフレードの純愛に心打たれて真の愛に生きようとするも、不条理な運命ゆえに悲劇の結末を辿るという物語だ。
ヴィオレッタ役を演じたアンジェラ・ゲオルギューといえば、1994年の英国ロイヤル・オペラ・ハウスで27年ぶりに新制作された『椿姫』での名演があまりにも有名。当時すでに世界の注目を集めていた彼女だが、このヴィオレッタ・デビューの大成功により、歌姫としての名声が確固たるものになったといえる。
今や当代随一のオペラ歌手であるゲオルギューが、英国ロイヤル・オペラ・ハウスでヴィオレッタを歌うのは実に14年ぶりとなった今回。原作の小説テーマ“愛するがゆえの犠牲”に焦点を絞り、社交界の華やかさを豪華に見せる一方、真実の愛に生きる人間の感情をくっきり描き出す、リチャード・エアの名演出のもと、迫真の歌唱を披露。1994年初演当時の衝撃的な美貌はそのままに、円熟味を帯び、厭世的ともいえるヴィオレッタを演じ、熱狂的な拍手と歓声を呼び起こした。
歌姫アンジェラ・ゲオルギューがヴィオレッタを演じる英国ロイヤル・オペラ『椿姫』日本公演は、9月12日(日)に神奈川県立県民ホール、16日(木)・19日(日)・22日(水)にNHKホールで開催。チケットは発売中。
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