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安蘭けい主演ミュージカル『ワンダフルタウン』が開幕
2010年10月25日 16時51分 [ミュージカル・ショー]
ブロードウェイ・ミュージカル『ワンダフルタウン』 (C)薈田純一
ブロードウェイ・ミュージカル『ワンダフルタウン』 (C)薈田純一

『ウエストサイド物語』などミュージカルでも知られる世界的な作曲家・指揮者のレナード・バーンスタインが手掛け、1953年に大ヒットを記録した『ワンダフルタウン』。日本では長らく上演されないままだったこの名作が、バーンスタイン没後20周年の今年、待望の日本初演を迎えた。ニューヨークを舞台に、オハイオからやってきた作家志望の姉ルースと女優を夢見る妹アイリーンが巻き起こすラブ・コメディ。ルースを演じる安蘭けいは、宝塚歌劇団を退団後はミュージカルは1作のみで、コンサートを中心に女優としての歌の経験を積んできた。本作は満を持しての1年ぶりのミュージカル。10月23日、注目が集まる東京・青山劇場での初日を観た。

『ワンダフルタウン』の公演情報

舞台は50年代とおぼしきニューヨーク。オハイオから夢を抱いてやってきたお堅い姉ルース(安蘭)と少々“天然”な妹アイリーン(大和田美帆)は、目の回るような大都会にもめげず、早速小説の持ち込みやオーディションを開始する。安アパートの隣人である能天気なアメフト選手レック(宮川浩)と女優の卵ヘレン(星奈優里)のカップルや、風変わりな大家のアポポラス(花王おさむ)、ジャズクラブのオーナー・ヴァレンティ(青山航士)らに振り回されつつ、なんとか出版社の副編集長ベイカー(別所哲也)に面会できたルース。いかにも田舎出のルースに、「ニューヨークは甘くない」と諭して追い返すベイカーだったが……。

歌劇団に在団中はその豊かな演技力と圧倒的な歌唱力で、外部からも高い評価を得ていた安蘭。この1年で女優としての歌の表現力も手に入れ、本作では久しぶりに伸び伸びとした艶のある歌声と、自在な演技で客席を沸かせている。男性にモテまくりのアイリーンに対してカチコチの女史という役どころだが、安蘭が演じるとなんともキュート。劇中で歌われる「男に嫌われる為の100の方法」などは、現代の女性なら「あるある」と思わず笑ってしまうこと請け合いだ。なにより2幕の「Swing」は圧巻のひと言。安蘭ならではの迫力あるステージングに唸らされる。

別所のベイカーは、都会に生きながらも、昔抱いていた夢を思い起こさせるルースに惹かれていく純粋さを丁寧に表現。温かい歌声が古き良きミュージカルにピタリとハマった。また若手実力派として注目される大和田は、モテる美人というより誰からも好かれる優しい女の子の造型で魅力的。「オハイオ」など安蘭とのデュエットはふたりの声質の相性も抜群で、眼福ならぬ耳福とでも言いたいほどの心地よさ。バーンスタインの名曲の数々を見事に今に伝えていた。

11月4日(木)まで東京・青山劇場で上演。11月11日(木)から14日(日)まで愛知・中日劇場にて、11月18日(木)から24日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて公演。

取材・文:佐藤さくら

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