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上原多香子、「結婚願望が日に日に減っていく…」
2011年03月07日 17時07分 [ミュージカル・ショー]
会見より。井上芳雄、上原多香子
会見より。井上芳雄、上原多香子

井上芳雄と上原多香子が主演するミュージカル『ウェディング・シンガー』が、東京・シアタークリエにて3月6日に開幕した。前日の5日には公開舞台稽古が行われ、井上と上原が取材にも応じた。

ミュージカル『ウェディング・シンガー』のチケット情報

物語は、結婚式を盛り上げる“ウェディング・シンガー”であるロビー(井上)と、式場のウェイトレス・ジュリア(上原)が主人公。数々の結婚式を祝福してきたロビーだが、自身は結婚式当日に花嫁に逃げられてしまう。一方同僚のジュリアは付き合っているエリート彼氏からのプロポーズを待っている。それぞれ相手がいたはずのふたりがお互いの相談に乗っているうちに、自分の本当の気持ちに気付くのだが……。

同名のアメリカ映画を元に、2006年にブロードウェイで初演されたミュージカル。日本では2008年に初演、今回は初演キャストが勢ぞろいしての待望の再演となる。ストーリーの軸はロビーとジュリアの恋だが、そこから伸びる枝葉が爆笑要素のオンパレードで痛快だ。ロビーのバンド仲間、サミーに扮する鈴木綜馬のダサさ、ジョージの新納慎也のオカマっぷり。ロビーの祖母役の初風諄が美しい声で下品な言葉を連発すれば、ジュリアの恋人・グレンの大澄賢也が得意気に肩からぶら下げるカバンサイズの携帯電話からはレトロ感が漂う。微妙なチープさを一流のコメディに変える絶妙の構成と、キャスト一同が全身で楽しんでいる空気が客席に伝わり、とても楽しい作品に仕上がった。全体的に80年代アメリカ文化へのオマージュにもなっているので、ところどころに挿入されるあのアーティスト、あの作品のパロディを笑うのも楽しみのひとつ。中でも一幕最後、樹里咲穂演じるホリーを中心にした某映画のパロディ・シーンは圧巻だ。

公開舞台稽古前の会見では「初演の時から作品のことをみんなが愛していて、カンパニーの仲も良く、再演したいとねと言い続けていた。待ちに待った再演で楽しい気持ちでいっぱい」と井上が再演の喜びを語り、上原は「本当に劇場にいるだけでハッピーになれる作品」とアピール。ただ「初演の時“結婚したくなるミュージカル”って銘をうっていたのに、3年たってもカンパニーの誰も新しく結婚してない、逆に離婚しちゃった人がいるくらい(笑)」(井上)、「結婚への憧れは作品を通して日に日に増すのに、願望は日に日に減っていきます(笑)」(上原)とふたりとも首をかしげていた。

公演は同所にて、3月29日(火)まで。その後大阪、名古屋、山梨、福岡、大分、盛岡をまわった後、4月26日(火)に東京・日本青年館にて『“ロビー&ジュリア”リターンズ「ウェディング・シンガー」打ち上げ公演』が開催されることが決定。こちらのチケットは3月13日(日)に一般発売開始、そのほかの公演は発売中。

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