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高度経済成長期、日本人の心を強く掴んだ植木等主演の『無責任シリーズ』。この映画にオマージュを捧げる舞台『ニッポン無責任新世代』が、原田泰造主演でこの夏上演される。6月8日、都内にて製作発表が行われ、原田のほか、共演の星野真里、黒部進、真琴つばさ、作・演出の後藤ひろひとが出席した。
『ニッポン無責任時代』といえば、植木等演じる、デタラメながら調子の良い言動で社長にまで上りつめてしまう“平均(たいら・ひとし)”を主人公にした抱腹絶倒のコメディ。その不思議な痛快さは昭和の日本人に広く愛され、続編の“源均(みなもと・ひとし)”を主人公にした作品も作られ、当時の日本では“無責任”が流行語になるほどに大ヒットした。その作品を、映画『パコと魔法の絵本』原作などで知られる演劇界の鬼才・後藤ひろひとが新世代版として新たに生まれ変わらせる。
平均の孫にして、21世紀の無責任男“百均(くだら・ひとし)”を演じるのは原田泰造。子どもの頃から『無責任シリーズ』を見ており、「同じ職業の先輩としてものすごくデカい人」という植木等から“無責任男”の看板を引き継ぐ彼は、「この作品をもし今やるとしたら、ぜひ自分がやりたいと思っていた。この話が来たとき、(かつて植木が在籍し、作品の許諾権にも関係する)ワタナベエンターテインメント所属で良かった!と思いました(笑)」とやる気満々。植木とも共演経験があり「一度、役のことで褒められたことがある。涙が出るくらい嬉しかった」という思い出も噛みしめる。
そしてこの作品の大ファンであるという後藤ひろひとは、「今、政治家など“ちゃんと仕事しろよ”と言いたくなる無責任が目立っていますが、今の無責任と植木さんの演じた無責任は全然違う。自分の起こした問題を放り投げるのではなく、均たちは無責任な発言や行動をしても、ちゃんと結末を自分で用意するんです。無責任でありながら、この人についていってみようと思わせるリーダーシップの責任感がある。それはものすごく大切な精神で、今の時代こそ必要なことだと思ったんです」と話す。また原田に対しては「主役で起用したいのは原田さん、と最初から思っていた。植木さんのモノマネではなく、“原田泰造が無責任にふるまう姿”が見たい」と新世代版・無責任男への期待を熱く語った。
そんな後藤だが、オリジナル同様、ミュージカルチックに歌うシーンがあることを訊いた原田から「後藤さんに“歌はないですよね”と念押ししていたのに、つい先ほどやっぱりあると訊いて、なんて無責任なんだ、と思いました。後藤さんこそこの作品の主人公みたい」と明かされ苦笑するシーンも。公演は7月15日(金)から30日(土)まで、東京・シアタークリエにて。チケットは現在発売中。また、8月1日(月)には名古屋・名鉄ホール、8月3日(水)・4日(木)には大阪・サンケイホールブリーゼ、8月12日(金)には石川・北國新聞赤羽ホール、8月17日(水)には広島・アステールプラザ 大ホールでも上演される。
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