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ドイツが世界に誇る名門オペラハウス、バイエルン国立歌劇場が、今秋の日本公演に向け、6月6日に都内で記者会見を行った。
ドイツのミュンヘンに居を構えるバイエルン国立歌劇場は、1657年の創設以来、『トリスタンとイゾルデ』『ニュルンベルクのマイスタージンガー』ほか多くの名作オペラを初演するなど、音楽史に大きな足跡を残してきた世界的オペラハウス。日独交流150周年を記念する今秋の日本公演では、特に劇場と縁の深い大作曲家ふたりの名作―『ローエングリン』(ワーグナー作曲)と『ナクソス島のアリアドネ』(リヒャルト・シュトラウス作曲)、日本でも高い人気を誇るソプラノ界の女王エディタ・グルベローヴァを主演に迎える『ロベルト・デヴェリュー』(ドニゼッティ作曲)を上演するほか、特別コンサートを開催する。
記者会見には、劇場を代表し、総裁のニコラウス・バッハラーと音楽総監督のケント・ナガノが登壇。「日本公演への準備は、予定通り順調に進んでいます。このような困難な時だからこそ、音楽を通して何かが出来ればと思います」(ニコラウス・バッハラー)、「福島原発事故の後、総裁と何度も日本公演について話し合いました。これまでの日本との友情とパートナーシップを考え、今こそ来日を実現しなければなりません」(ケント・ナガノ)と、それぞれ抱負を語った。
バイエルン国立歌劇場は、東日本大震災の発生後、地元ミュンヘンでチャリティ公演を実施。ケント・ナガノの指揮、バイエルン国立歌劇場合唱団の演奏でブラームスのドイツ・レクイエムを、またミュンヘンの他のオーケストラ・合唱団との合同演奏、ズービン・メータの指揮でベートーヴェンの交響曲第9番が演奏された。
またケント・ナガノは、記者会見前日の6月5日に青山学院講堂で行われたチャリティコンサートで青山学院管弦楽団を指揮。「(若い学生たちとの共演から)日本の未来へのエネルギーや可能性を強く感じました。青学オケのメンバーは、将来、必ずしもプロの音楽家を目指す訳ではなく、様々な夢を希望する学生たちですが、音楽を創造する情熱、熱意には一体感がありました。この若いエネルギーというものは伝染していくものです。こういったエネルギーは、芸術分野に限らず社会に広がっていくもの。それを伝える機会が持てたことを嬉しく思います」と演奏会を振り返った。
バイエルン国立歌劇場の日本公演は、9・10月に東京・神奈川で開催。チケットは発売中。
■バイエルン国立歌劇場 2011年日本公演
《ロベルト・デヴェリュー》
9月23日(金・祝) 神奈川県立県民ホール
9月27日(火)・10月1日(土) 東京文化会館
《ローエングリン》
9月25日(日)・9月29日(木)・10月2日(日) NHKホール
《ナクソス島のアリアドネ》
10月5日(水)・8日(土)・10日(月・祝) 東京文化会館
《特別演奏会》
9月28日(水) サントリーホール
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