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佐々木蔵之介主演の舞台『幽霊たち』の公開稽古が、本日の開幕に先駆け6月13日、PARCO劇場で行われた。稽古前には佐々木、奥田瑛二、市川実日子が揃って会見し、アットホームな雰囲気で作品への意気込みを語った。
この作品は現代アメリカの作家、ポール・オースターの同名の小説を舞台化したもの。『偶然の音楽』や『ムーンパレス』など、オースター作品の舞台化で成果を上げている白井晃が構成・演出を手がける。舞台は1947年のニューヨーク。私立探偵・ブルー(佐々木)は、謎の男・ホワイト(奥田)からブラック(奥田・2役)という男を見張り、週に一度報告書を送るよう依頼を受ける。恋人オレンジ(市川)を放ったらかしたまま仕事に没頭するブルーだが、2か月が経過してもブラックは毎日書きものをするのみで、状況がまったく変わらないことに疑問を抱く。むしろ見張られているのは自分のほうではないか……?
マグリットの絵画を彷彿とさせるような舞台空間で、「己とは何か?」という問いを投げかける本作。会見では、不可思議な印象を残すこの作品について「やっとわかってきた」と話す奥田と、「今晩中にわかるようにして、初日には間に合わせたい」と焦る佐々木を中心に軽妙なやりとりが続いた。稽古中、セリフを忘れる度に紅一点の市川に「もーっ!」とツッコミを入れられていたら、最終的にセリフがなくなったと裏話を明かし、他人事のように破顔一笑する奥田。そんな場を盛り上げる奥田に対し佐々木はリスペクトの姿勢を忘れない。「(演出に)何かこうしてくれと言われたら、とにかく『OK!』と。セリフを忘れはるときもありますけど(笑)、その『OK!』がものすごく気持ちいいんですよ。本当にそういうところは見習うべき」と、奥田の俳優としての姿勢に大いに刺激を受けたよう。また奥田はタフな現場で役者としての力の無さを痛感したと前置きしながら、「今度、白井さんに僕の映画に出てもらって、いじめ倒します!」と茶目っ気を見せることも忘れなかった。
東京公演は6月14日(火)から7月3日(日)まで。その後7月5日(火)の長野・須坂市文化会館メセナホール、7月8日(金)広島ALSOKホール、7月14日(木)福岡・ももちパレス 大ホール、7月16日(土)から18日(月・祝)まで大阪・森ノ宮ピロティホールと各地を回る。
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