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ロンドンでの初演から38年たった今も熱狂的ファンを持ち、世界中のどこかで舞台か映画が上演され続けているカルト・ミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』。日本では11年ぶりとなる公演が、12月9日(金)神奈川芸術劇場(KAAT)を皮切りに、福岡、大阪、東京の4都市で上演される。初日前日の8日には、古田新太、岡本健一、笹本玲奈、中村倫也、ROLLY、藤木孝ら出演者が心境を語った。
嵐の夜に、車のパンクで立ち往生してしまった若いカップルが助けを求めた古城がこの物語の舞台。不気味な雰囲気がただよう執事や使用人たちが繰り広げるご機嫌なパーティの中、黒いガーター&ストッキング姿で現れるのが古田演じる城主フランク・フルター。中村が「出てきた瞬間、悪魔」とこぼした衣裳にたがわず、フランクは両性具有人でありマッドサイエンティスト! その夜、ついにフランクは自分好みのマッチョ&美形の人造人間を完成させ、共に寝室に消えていくが、愛と欲望は静かに夜を終わらせない。城中を巻き込んだ大混戦へ発展する中、そこへさらに訪問者が……。
『ロッキー・ホラー・ショー』が歌あり、ダンスありの普通のミュージカルと違うのは、客席も一緒に楽しめる点だ。「普通の舞台は騒いではダメと言われますが、ガンガン騒いでくれてOK」と古田が語るように、たとえば劇中歌「タイムワープ」では観客も一緒に踊れる演出があるなど、劇場内はアトラクションに乗っているかのよう。岡崎司率いるロックバンドの生演奏や、岡本が「鏡にうつる自分の姿を見て、気持ち悪いと思わずつぶやいてしまう」ほどの個性的な衣裳にも注目だ。
カルトなファンを持つ同作品だが、古田自身も中学生からのファンであり「本当に楽しいミュージカル。こんな下品なことをやっていいんだ! と思ってもらえるように、ぜひとも中高生に見てもらいたい」と思いを語った。昔の作品ではあるが「あんまり古い感じはしない」と笹本が話した通り、以前の公演を知らない若い世代も楽しめそうだ。過去の公演で主役を務めた藤木孝とROLLYのふたりも、以前とはちがった役どころで出演しており、3代のフランクが顔を揃えるのも見どころ。ROLLYは「とにかくバカバカしいところが魅力です。僕の人生で最も愛すべき究極の変態ロックミュージカル」と語り、担当した訳詞については「力をいれすぎてリハビリ施設に3か月通った」と冗談を飛ばした。
「頭で考えないで、体で感じるミュージカル」と藤木が語ったように、観客席も一緒に盛り上がることで完成するノリノリのロックミュージカルになりそうだ。
公演は12月25日(日)まで同所にて上演。その後12月31日(土)から1月4日(水)まで福岡・キャナルシティ劇場、1月13日(金)から1月22日(日)まで大阪・イオン化粧品 シアターBRAVA!と回り、1月27日(金)から2月12日(日)まで東京リターン公演をサンシャイン劇場にて行う。チケットは一部を除き発売中。
文・大林計隆
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