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田中圭が予感する「すごいところまで行けるかも」は的中するか?
2012年03月01日 11時00分 [演劇]
田中圭
田中圭

俳優に火を点ける脚本がある。今月12日(月)開幕の舞台『幻蝶』が、まさにそれ。内野聖陽と共に主演する田中圭が、目を輝かせて話す。「誰が書いたのか知らずに読んでも“おもしろい!”と感じたと思うんですけど。もともと僕は(『幻蝶』の戯曲を書いた)古沢良太さんの本が大好きだったから“おもしろい!”と同時に“古沢さんぽいなー、うれしいなー”と(笑)、思いながら読みました」。

『幻蝶』チケット情報

古沢は、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』『キサラギ』で注目を集め、テレビドラマ『ゴンゾウ 伝説の刑事』『相棒』『鈴木先生』で厳しいドラマ通からも絶賛された、気鋭の脚本家。何気ないせりふにこまやかな伏線を仕掛け、登場人物の過去や思い、人と人の関係性、その変化などを、最後には深く鮮やかに観る者に伝える。「一番最初に“何だ、この人は!?”と思ったのが映画の『キサラギ』でした。もちろん、監督やスタッフやキャストの力もベストな形で作用しているんですけど、それにしたって脚本の完成度に驚かされましたね。その人と初めて仕事ができるだけでうれしいのに、ずっと共演したかった内野さんとも組める。さらに、演出はこれまで2回、舞台を一緒にやっている白井晃さんでしょ? “もしかしたらこれは、すごいところまで行けるんじゃないか”という予感が、頭をよぎる今日この頃です(笑)」。

その前向きな貪欲さを支えるのは、昨年の舞台経験。「オードリーの若林(正恭)さんと『芸人交換日記』という舞台をやらせてもらって、すごく評判がよかったんです。僕自身、手応えのようなものも感じましたし。放送作家の鈴木おさむさんが作・演出で、僕らは漫才コンビの役で、ラストでは毎回ふたりともガチで泣いてました。でもそこには、普段はお笑いをやっている人のセンスや、さまざまな偶然が働いていたと思うんです。それを観た人に“前のほうがおもしろかったね”と言われたら悔しいじゃないですか。お芝居を本業にしている人たちが集まって、力を合わせてつくり込んだら超えられるんじゃないかなと思って。古沢さんの脚本には、それができそうな予感があるんですよ」。

その感覚は、稽古場全体に感染しているらしい。「白井さん、内野さん、ベテランの大谷(亮介)さんが集まると、脚本には書いていない話──“こいつは昔こういうことをして……”とか──で盛り上がっていますね。長くなるので、僕はそっと椅子を引いて離れるんですけど(笑)、聞いているだけで刺激的です」。

火が点いた俳優達が練り上げて、どこまですごい舞台になるのか。これはやはり、観て確かめなければならない。

取材・文:演劇ジャーナリスト徳永京子

公演は3月12日(月)から4月4日(水)まで東京・シアタークリエで上演。その後、広島、兵庫、新潟、福岡、仙台、長野と各地を回る。チケットは一部を除き発売中。

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