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沢田研二の楽曲世界を舞台化した、人気シリーズの第2弾
2013年03月28日 17時55分 [演劇]
「探偵〜哀しきチェイサー〜」
「探偵〜哀しきチェイサー〜」

沢田研二の同名楽曲を元に、マキノノゾミが脚本を書き下ろし、演出も手がけた舞台「探偵〜哀しきチェイサー〜」。沢田自らが主演を務めた本作は、’09年の初演に続き、’11年には再演もされ、共に好評を博した。そして待望のシリーズ新作「音楽劇『探偵〜哀しきチェイサー2 雨だれの挽歌』」が、3月の東京・札幌公演を経て、いよいよ4月12日(金)、大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて幕を開ける。

音楽劇「探偵〜哀しきチェイサー2 雨だれの挽歌」チケット情報

昭和34年の神戸・元町。バー“フェアウェル”のマスターにして、私立探偵の花山新太郎の元に、三沢百合子と名乗る美しい依頼人が訪ねて来る。彼女は米倉という医者と婚約をしているが、その米倉と関係のありそうな女から、脅迫状が送られて来たのだと言う。さっそく米倉の女性関係を洗い出すため、助手のアキラを使い調査に乗り出した新太郎。しかし何者かに百合子が襲われ、さらにある事件が起こり……。

沢田にあて書きをしたという新太郎は、クールな中に強い正義感と情熱を秘めた人物。そこに戦後の記憶の残る神戸のバーというシックな背景が重なり、沢田の楽曲の洒落た世界観が、見事舞台上で具現化されている。もちろん演劇界の名手・マキノが脚本を書き下ろしただけあり、ミステリー作品としても極上の仕上がり。虚々実々の人間模様が繰り広げられ、ストーリーの面白さでも観客の心をグッととらえて離さない。

劇中、沢田の存在感はやはり圧巻。この楽曲が発表されたのは1978年だが、年齢を重ねた今の沢田だからこその深み、大人の色気が、花山新太郎というキャラクターをより魅力的に見せている。またヒロインの百合子を演じたのは南野陽子。陰のある美しい女性という役どころがピタリとはまり、南野の女優としての長い経験が、演じる百合子の人生に対しても強い説得力を与えている。そんな新太郎と百合子が見せる、切なくも“ドライ”な関係。それはまさに、“大人の恋”と呼ぶにふさわしいものだろう。

音楽は過去公演に引き続きcobaが担当。甘く、哀愁漂う沢田の歌声を、cobaのメロディがより輝かせる。南野とのデュエットは聴き応え十分で、それぞれの複雑な想いを、情感たっぷりに歌い上げる。またピアノによる生演奏(=久保祐子)があるのも嬉しい。

ほかに出演者は、若杉宏二、小椋あずき、小飯塚貴世江といったおなじみの面々に加え、瀬川亮、東風万智子ら新メンバーも。花山とのやり取りは絶妙で、その笑いあり、涙ありの飽きさせない展開は、やはりマキノ演出の巧みさだと言えるだろう。

取材・文:野上瑠美子

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