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内野聖陽と音尾琢真が真逆の兄弟役に! 緊張感あふれる珠玉の会話劇
2013年07月18日 19時07分 [演劇]
『TRUE WEST〜本物の西部〜』
『TRUE WEST〜本物の西部〜』

『パリ、テキサス』や『フール・フォア・ラブ』などで知られる劇作家で、俳優としても活躍するサム・シェパード。そんな彼の傑作『TRUE WEST〜本物の西部〜』が、ブロードウェイで活躍中のスコット・エリオットの演出により今秋上演される。そこで主軸の兄弟役を演じる内野聖陽と音尾琢真、さらに菅原大吉と吉村実子に話を訊いた。

舞台『TRUE WEST〜本物の西部〜』チケット情報

粗野で無学な兄のリーと、脚本家で堅実な弟のオースティン。本作では、生き方も性格もまったく違うふたりの兄弟の葛藤、嫉妬、憧れを、めくるめく会話のやり取りによってあぶり出していく。まず脚本に惚れ込んだというリー役の内野は、「まずせりふ劇として素晴らしいなと思いました。演劇ならではの観応えのあるものになるでしょうし、ぜひ挑戦してみたいと思ったんです!」と熱く語る。

同じく作品に強い興味を抱きながらも、少し不安げな表情を浮かべるのは、オースティン役の音尾。「やる側としては、とんでもなく恐ろしい舞台ですよ。俳優の一挙手一投足が、物語に大きな影響を与えるわけですから」と話す反面、「その分とんでもなくやりがいのある、俳優冥利に尽きる舞台だとも思います」と、役者魂をのぞかせる。

本作の出演者は4人だが、ほぼ兄弟によるふたり芝居。その相手役について内野は、「本当に音尾くんでよかったと思います」と切り出し、「テレビドラマでも共演しましたが、とにかく芝居が好きな、真っすぐでいい奴。そんな音尾くんとなら妥協なく、しっかり稽古を重ねていけると思います」と、音尾に全幅の信頼を寄せる。一方音尾は内野のことを、「嘘のない芝居をされる方」と表現し、「そんな内野さんに飲み込まれないよう、こちらも全力でぶつかっていきたいです」と目を輝かせる。

プロデューサーのソウル・キマー役を演じる菅原は、「キマーというのは、仕事上の関係だけで兄弟の間に入ってしまった男。だから脚本とは違うかもしれませんが、ちょっと日和見な、どっちつかずな感じが出せればいいかなと思います」と、現段階での構想を明かす。また兄弟の母親役を演じる吉村は、役と同じくふたりの息子を持つ母親でもあり、「アメリカでも日本でも、母親というものにそう違いはなくて、やっぱり心の底では家族を愛していると思うんです。だからそういう母親の部分を、ちゃんと出せればいいですね」と抱負を語った。

また内野は堅苦しいと思われがちな翻訳ものであることに触れ、「少しだけ変わってはいますが、ある兄弟を中心とした、どこにでもありそうな家族劇になると思うんです。僕ら兄弟のやり取りでも、『バカだねぇ』なんて笑える部分も多いですし(笑)。だから変に構えず、気軽に観に来て欲しいなと思います」。

9月29日(日)から10月13日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、10月17日(木)から20日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティなど全国で公演。チケットの一般発売は8月3日(土)午前10時より。チケットぴあでは、東京・大阪公演の先着先行を8月1日(木)午後6時まで受付中。

取材・文:野上瑠美子

チケットぴあ

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