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鈴木聡、ラッパ屋30周年の新作は「ダサい課長=ダチョウ課長」の物語
2013年09月06日 18時01分 [演劇]
鈴木聡  撮影:星野洋介
鈴木聡  撮影:星野洋介

結成以来、「その辺にいる普通の人たちの暮らし、そこで起こる悲喜こもごも」をユーモアたっぷりに切り取ってきた劇団ラッパ屋が今年で30周年を迎えた。第40回となる本公演『ダチョウ課長の幸福とサバイバル』がこの秋上演されるにあたり、主宰の鈴木聡に話を訊いた。

劇団ラッパ屋 チケット情報

劇団創立30年について「いつのまにか時が経っていた」と笑う鈴木。今回の公演にも特別な気負いはない。「何度か仕事をご一緒したラサール石井さん、小林健一くんが客演してくれるのが、ちょっとだけ30周年らしいかな」。一度目にしたら忘れられないタイトルのダチョウ課長とは、ダサイ課長の意。高度経済成長もバブルもなんとか“ぼやぼやと”乗り越えてきた50代の課長たちのいまを描く。「老若男女にとって、リストラや倒産が他人事ではなくなっている。いきなりサバイバルなんて言われて追い立てられても困っちゃいますよね。いまって、『金持ちになることだけが幸福じゃない』と考える人が多くいる一方で、六本木ヒルズの人たちみたいにはっきりとした上昇志向を持った人もいる。なんだか両極端で、みんなが迷っているんじゃないかと思うんです。そこを描きたい」

昨年のラッパ屋公演「おじクロ」は、おじさんたちがももいろクローバーZにハマり、自らそのダンスに挑む作品。「最初は役者たちも冷たかったですよ、『バカじゃないの?』って(笑)。でも、毎公演変化することを恐れずにその時その時で面白いと思ったことにチャレンジしてきた。それが、もしかしたら30年続いた理由かもしれない」と語る鈴木。実際、「おじクロ」の上演時には役者たちが全力で踊る姿、そのドキュメント性がtwitterなどで大きな評判を呼び、当日券を求める観客が連日会場につめかけた。「いまの演劇は、スターが出るチケット1万円の大規模な舞台と、感性を共有できる観客に向けて小さく芝居を打っていこうという若手の舞台とに、二極化しつつある気がする。そのなかで、僕らのような中間にいる劇団が演劇を元気にしていきたい」

ラッパ屋をはじめた当初から一般の人と演劇との隔たりを感じ、それをなんとか解消していこうと公演を重ねてきた鈴木。この秋も、いまを生きる人々に寄り添った作品を世に放つ。

ラッパ屋『ダチョウ課長の幸福とサバイバル』は11月1日(金)から10日(日)まで東京・紀伊國屋ホール、11月16日(土)に福岡・北九州芸術劇場 中劇場で上演。チケットの一般発売は9月15日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行抽選も実施。東京公演は9月10日(火)午前11時まで受付中、福岡公演は9月8日(日)午前11時から12日(木)午前11時まで受付。

取材・文:釣木文恵

チケットぴあ

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