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東京・世田谷パブリックシアターで上演中の『TRUE WEST〜本物の西部〜』で公演日限定のお楽しみ企画、バックステージツアーが10月1日開催された。バックステージツアーとは、観客が普段見ることができない舞台裏に進入し、ステージマネージャーをはじめとするスタッフの説明を受けながら、舞台セットを間近で見ることができるという企画だ。
『TRUE WEST』は現代アメリカを代表する劇作家サム・シェパードの作品で、対照的な性格の兄弟ふたりの確執を描くもの。1980年代初頭の典型的なアメリカ家庭の家をイメージした今回の舞台セットは、黒々とした鉄鋼の足場によって支えられていて、まるで宙に浮いているように見える。そこにはできるだけ狭い孤立された空間で、兄弟の感情がぶつかり合うということを表現したいという演出家の意図とこだわりがある。
バックステージツアーがスタートすると、客席前方に詰め寄り、まずは、舞台を目の前にして、想像以上の舞台の狭さに驚いていた参加者たち。兄リーを演じる内野聖陽、弟オースティンを演じる音尾琢真をはじめ、登場人物は4人のみ。とはいえ、こんな狭い舞台だったなんて……。
ステージマネージャーの小川さんや小林さんが参加者からの疑問に答える質問コーナーでは、「舞台は兄弟が気持ちや体を激しくぶつけ合う緊迫したシーンの連続。狭い演技エリアで、セットや小道具があって危険はないのか?」といった質問に、「演出にあわせ、臨場感を失うことなく、それでいて安全に舞台を進行できるように、緻密に動きを確認しながら用意されている」という回答に、参加者からは納得と感嘆の声が漏れた。
スタッフの説明を聞いた後、いよいよ舞台裏へ潜入。普段は絶対に入れない、ステージ奥の通路を過ぎると、広々とした奈落に到着。高さ3メートル程度の舞台セットを支えている鉄骨の足場を見ながら、実際に役者が登場時に使用している舞台裏の階段をあがり舞台上へ! さっきまで自分たちが座って見ていた客席が見渡せると、まるで自身が舞台に出演しているような感覚にとらわれたのか、参加者の高揚感は最高潮に。
さらに、舞台に目を向けると、さっきまでリーとオースティンが格闘していたキッチンの床や、ふたりが何度も開け閉めしていた冷蔵庫などなど、間近で見ると細かいところまでこだわりがいっぱいの、舞台セットがすぐそこに! 参加者たちは、舞台裏に「消え物」のストックが並んでいるのを目にし、最後まで興奮さめやらぬといった様子だった。
参加者は、「舞台ひとつひとつの細部にわたって計算やこだわりが詰め込まれているんだ」「想像以上に多くの人の手を必要とするんだな」など、各々に新しい発見があったようで、大満足の様子でバックステージツアーは終了した。
舞台は世田谷パブリックシアターで10月13日(日)まで上演。バックステージツアーは、10月3日(木)・4日(金)・11日(金)の昼公演のみ開催。詳細はオフィシャルHPまで。
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