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林遣都×波岡一喜が語る『火花』
2016年06月02日 10時41分 [邦画]
(左から)波岡一喜、林遣都

又吉直樹(ピース)の芥川賞受賞作を実写化するNETFLIXのオリジナルドラマ『火花』がついに完成。約530分に及ぶ全10話が、6月3日から日本をはじめ全世界190の国と地域で同時配信される。文字通り世界中が注目するなか、4カ月間にわたる撮影で火花を散らした林遣都と波岡一喜。二人の胸に今、去来するものは?

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売れないお笑いコンビの徳永(林)が、独自のお笑い論をもつ天才肌の先輩芸人・神谷(波岡)に弟子入りし、「お笑いとは? 生きるとは?」とあがきながら、人生を模索する。累計250万部を突破する大ベストセラーの実写版出演に、林は「二度とないチャンス。必ず“残る”ものにしたいという強い思いで、すべてを注ぎました」と振り返る。一方の波岡は「僕ら世代で、『火花』出演がうらやましくない俳優はいない。逆に『自分でいいのか』という不安や焦りもありました」と本音を明かす。

二人は08年公開の青春映画で共演した経験があり「それ以来、すごく可愛がってもらっているので、自然と(劇中の)師弟関係も生まれた」(林)、「初対面じゃないから、お互い『はじめまして…』をすっ飛ばして、役に入り込めた」(波岡)。インタビューの席では、波岡が「遣都は声ちっちゃいから、レコーダーもっと近づけたほうがいいですよ」と筆者に促してくれる場面も。役作りの重要なカギである関西弁に話題が及べば、「僕は関西出身なので…」(林)、「関西言うても、遣都は滋賀やけどな」(波岡)と丁々発止のやり取りで、取材を盛り上げる。ちなみに波岡は大阪出身。二人が適役であると再確認する瞬間だ。

日本映画界の先端をひた走る廣木隆一をはじめ、白石和彌(『凶悪』)、沖田修一(『横道世之介』)ら実力派の監督が演出を手がけており、林は「他の現場では、体験できないことばかり。順撮りなので、感情面でも濃密に役と向き合えた」と強い達成感を示す。

配信開始と同時に一気に全話楽しめるのがNETFLIXの大きな特徴で、波岡は「テレビだと次回も見てもらうために、どうしても1話毎に山場が必要になってくる。でもNETFLIXなら、全話いっぺんにドンでしょ(笑)。見る人それぞれの楽しみ方ができるし、演じる側も9時間近い映画を一本撮った感覚なんですよ」と新たなコンテンツメディアの登場に、期待を寄せた。

取材・文・写真:内田 涼

NETFLIXオリジナルドラマ『火花』
6月3日(金)から全世界同時配信(ストリーミング)

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