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勝てば文句なし、負けても他会場の結果次第では優勝となる。川崎フロンターレが『明治安田生命J1リーグ』V2に王手をかけている。
リーグ戦は残り3試合。1位川崎Fは2位サンフレッチェ広島に勝点7差をつけている。今節、川崎Fが黒星を喫しても、広島も敗れれば連覇は決まるのだ。
広島は現在4連敗中。9月以降は1勝1分5敗と不振に喘いでいる。もちろん、川崎Fは広島の結果を気にしたりしない。目の前の相手・セレッソ大阪に勝てばいいのだ。それだけではない。第33節・FC東京戦、最終節・ジュビロ磐田戦を含め、残り3試合で1勝すれば、自力でシャーレを手繰り寄せることになる。
川崎Fは5勝2分とここ7試合負けなし。中断明け後も11勝3分2敗と圧倒的な勝率を誇る。52得点がリーグ2位なら、24失点はリーグ最少である。つまり、川崎Fに死角はない。
第32節・ホームで迎え撃つセレッソ大阪は直近5試合で1勝1分3敗と失速。5試合で4失点に抑えているものの得点はわずかに2。ACL出場圏内の3位とは勝点8差の8位に甘じる。数字上は逆転の可能性を残すが、現実的ではない。かと言って、J2降格の危機に瀕しているわけでもない。言わば、無風状態だ。モチベーションは保ちにくい状況にある。しかも、C大阪は11日間で3試合を戦う変則日程となっている。小さなケガを抱えたり、疲労の蓄積があるシーズン後半の強行日程は思った以上にダメージとなるもの。そもそもタイトルと無関係の過密日程ほど、きついものはない。
ただ、今週末に連覇決定と見るのは早計だ。優勝を目の前にしたプレッシャーは相当なもの。昨季、シルバーコレクターの汚名を返上した川崎Fであっても、通常とは異なる重い空気に悩まされることだろう。エース・小林悠が眼窩底骨折で戦線離脱したのも不安材料だ。
相手がC大阪である。調子を落としているが、公式戦3連敗中、直近6試合の対戦成績でも1勝5敗と川崎Fは苦手としている相手だ。何よりも1年前の悔しさを忘れてはいないだろう。2017年11月4日『JリーグYBCルヴァンカップ』決勝で川崎FはC大阪に0-2で屈したのだった。あの時の借りを返すと、選手たちは燃えていることだろう。
鬼木達監督は「やるべきことは変わらない。自分たちのサッカーをしっかり貫くこと。選手はこれからプレッシャーがあるだろうが、そういう重圧をしっかり受け止め楽しみながら戦ってくれればいい」と自然体を貫く。
果たして、川崎Fが因縁の相手の前で歓喜の瞬間を迎えるのか、C大阪が意地を見せるのか。『明治安田J1』第32節・C大阪×川崎Fは11月10日(土)・ヤンマースタジアム長居にてキックオフ。チケット発売中。
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