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加藤和樹と上口耕平が語る結成前のビートルズ。「小汚いのがカッコいい」
2019年02月21日 13時10分 [演劇]
(画像左から)上口耕平、加藤和樹
「BACKBEAT」より加藤和樹、上口耕平 撮影:川野結李歌

ビートルズの創成期、ハンブルク時代を描いた舞台『BACKBEAT』が日本初演となる。1994年公開の伝記映画を舞台化。結成時のベーシストでデビュー直前に21歳で夭折した美少年スチュアート・サトクリフを軸に、10代の揺れる心、友情と葛藤、孤独がビートルズの名曲に乗せて綴られる。

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ジョン・レノンを演じる加藤和樹は「僕らは大スターのビートルズしか知らないけど、多くの苦労やいざこざを乗り越えてきたのだと知りました。特にビートルズの根幹であるジョンは、常に怒りを抱えて生きていた。その怒りを歌に表せるよう、ロックならではの歌い方を習得中です」と語った。ジョンはずっとスチュアートを慕っていたと言われるが、「なぜそこまでスチュが大きな存在だったのか。ジョン本人の気づかないところで友情を超えた愛があったのかも。ぜひ掘り下げたい」と、意欲たっぷり。

ドラマー、ピート・ベストを演じる上口耕平は、「ピートはデビュー寸前で解雇されたドラマーで、マッシュルームカットを唯一拒んだ男。彼の魅力、そしてメンバーとの関係性をどう築けるかが楽しみです」。以前から個人的にドラムを習っていたそうで、まさにうってつけの役と言えるだろう。個別の楽器練習が進み、上口はすでにバンド合わせを経験。「実際に音を合わせたら感動しました。ドラマーとして、僕がみんなのリズムを刻んでいるんだなぁって」。このバンドを結成する感覚は物語や役と重なるようで、加藤「僕らの中に生まれたバンド感が、芝居に活きるはず」、上口「お客さんをビートルズみたいに熱狂させたい」と意気込む。

ふたりは当時のビートルズがやんちゃで小汚いことに驚いたというが、「その小汚さがロックでかっこいい」と加藤。10代を演じることについては、加藤「30代まで様々な経験を重ねてきた僕らが、10代に立ち戻ることに意味がある」、上口「僕らの挑む姿と10代の初々しさがリンクするはず」、加藤は「あとはメイクの力を信じて」と笑った。

ちなみに10代後半は何をしていたのかと聞くと、加藤「芸能界に憧れて上京、夢と希望に満ちていました。テレビなんてすぐ出られると思っていたけど、オーディションに落ち続けて…。怖いもの知らずが最高の武器でした」、上口「僕も高校の同級生とストリートダンス三昧。僕らしかできない!と根拠のない自信で尖っていた。自分の創造力を信じ込んでいた点は彼らとそっくり」。知られざるビートルズの若かりし頃をぜひ公演で目撃していただきたい。

公演は、5月25日(土)から6月9日(日)まで東京・東京芸術劇場プレイハウスにて、6月22日(土)・23日(日)は、神奈川・やまと芸術文化ホールメインホールにて上演。チケットぴあでは、電話による抽選先行を実施中。

取材・文:三浦真紀

チケットぴあ

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